□Story.100 ページ50
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侑李「あのさ、先輩と……
裕翔先輩との関係……まだ続いてるよね。」
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侑李といつものように帰っていると、
そんなことを突然に言われた。
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あ「お兄ちゃん、付き合ってるんだよ。」
侑李「知ってるよ。でも…………続いてるんでしょ。
俺、見たんだから。」
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侑李に腕をグイッと掴まれたかと思うと、
そのままどこかへと向かって歩き出して。
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それは何度か来たことがある場所。
侑李の家だった。
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あ「ねぇ、侑李!痛いから離し……ンッ……!」
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リビングに入った途端に唇が塞がれて、
そのまま二人で倒れ込む。
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侑李「何で…………俺じゃダメなの。
何で……他のヤツ見てるお兄さんなわけ?」
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「ちょっ……イヤッ……」
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侑李「先輩とキスしてたじゃん、夜の公園で。
お兄さんとできて俺とはできないなんて……おかしいよ。」
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あ「侑李ッ…………!」
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唇が再度塞がれて、制服のリボンに
侑李の手がかかる。
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男の人の力に私の力が敵うわけもなくて。
首筋にちくりという痛みが走った。
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侑李が怖いわけじゃなくて、
侑李をこうさせてしまった自分が怖い。
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曖昧な関係を続けていた私にきっと罰が下ったんだ。
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侑李「お兄さんじゃければ、応援したのに…………
Aには幸せになってもらわなくちゃ……俺……」
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私の体に覆いかぶさっていた侑李の瞳から
静かに涙が零れて、私の頬へと落ちた。
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そして、その涙は私の涙とも交じって
頬を伝って、カーペットに落ちていく。
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あ「好きにならければ………
こうならなかったのにね。」
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お兄ちゃんと私があんな関係にならなければ
傷つく人はきっといなかったのに。
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作者名:おんぷ♪ | 作成日時:2013年6月23日 5時