検索窓
今日:19 hit、昨日:28 hit、合計:53,424 hit

_2 ページ44

.





「____どうして ここに来る?」




「君のことが知りたくて____」






優しく笑いかけてきた





「僕のことを知っても面白くないよ…」




冷たくあしらつた


実際 教えてあげられることなんてないし…






「君の名前は?」






「"白ウサギ"」





「え…?」





「僕は"白ウサギ"だよ」





「本名は?」




「んー……特にないかな」




「ぇ……え?…は…はい?」




困惑している


…だろうね



"何が欲しいものある?"って聞かれて


"特にない"っていうのとは訳が違う





「本名を呼ばれると困るから



僕のことは"白ウサギ"でいいよ




その代わりというのもなんだけど



"三月ウサギ"って呼ばせてもらうから」





困惑を通り越して呆れている


説明が足りないと思われているのだろうね





「……心霊スポットなだけあるくらい



ここには怨霊が沢山いるからね



本名は避けた方がいいと思う」





「あ…そういうことなんだ」





今ので納得するんだ…




アリスになれなかった"未練(霊)"が騒がしいので追い払った





「白ウサギさーーん」





"178人目"が駆け寄ってきて


僕に抱きついてきた





「……どうしたの?」





「怠そうに ため息つかないでよぉ


白ウサギさん♡



女王様に呼んでこいって言われて


アリス す〜っごく探して…っ!



…って その子誰? お友達?


ちょ〜 可愛い〜!」




三月ウサギは引いている


僕もこのうるさい178人目は正直嫌いだ




「…何かあったの?」




「ん〜 アリス 詳しいことわかんない



初等部…え〜っと 女王様のこと…だし



どーせ "任務"とかなんじゃないの〜?」




「そう…」




もう 期限が来たんだね




「行こっ? 白ウサギさん」




彼女はヒラヒラと歩いていく



僕もそれについて行こうとした





「白ウサギ…」





彼が僕の腕を引き止めていた





「弱み…握られているの?」





心配そうな顔が僕を見つめる





「……違うよ





だって 僕は






____"彼"みたいに優しくはない」






背負う"モノ"も"覚悟"も必要ない



それどころか



自分の欲望のために人を傷つけることも厭わない



それが僕なんだよ






「白ウサギさ〜ん


おそ〜い」




「……ごめんね 178番目」





僕に必要なものは



揺るがないココロと







___"本物の"アリス






「アリスって呼んでよ〜」





ヤダよ



君は"ニセモノ"だもん

_3→←_6章_三月ウサギ_



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (35 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
70人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

舞華鳥(マイカチョウ)(プロフ) - あづめ.さん» ありがとうございます!! 今回の作品は1年間練った様なものなので楽しんで頂けると嬉しいです☆ (2019年2月18日 19時) (レス) id: 1fb8c4817e (このIDを非表示/違反報告)
あづめ.(プロフ) - 舞華鳥さんの学園アリス大好きです!今作も楽しく読ませてもらいますヾ(*´ー`*)ノ (2019年2月18日 19時) (レス) id: cefdfa88b8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:舞華鳥(鳴海・LM・はるか) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/dasakusha/  
作成日時:2019年2月16日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。