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「思い出したっ」
帽子屋は唐突にそういった
「え？」
「あの日…
あの男が持ってた あの赤い石
ほら あいつが手袋をつけてた夜
大事に持ってた…」
「ああ あれ…」
「あれは確か…
学園の研究機関が試作品として以前発表してた
『アリス増幅剤』の石タイプ…」
「え…」
「あれは まだ研究段階のもので…
増幅石に触れるとそこから石が蒸発するように体内に吸収されて
アリスの発動が暴走して止まらなくなる副作用のために
まだ 実用に至ってないはずの石なのに…」
「なんで…
そんなもの あいつが今…っ」
ま……？
という男は車内から飛び出した
「＿＿＿白ウサギ」
バックミラーに映る瞳は
鋭いサッ気を感じられる
「＿＿＿＿"女王様の命令"だからね」
当たり前か…
黙ってみているわけが無い
それくらいのことには気づいているはず…
「君なんかが どうして＿＿＿！」
コウソク力がある(対面でされた)命令は
"日向兄妹を捕まえる"こと
つまり 今 僕が彼らの元に行けば
捕まえなければいけない
"コマ"を動かす＿＿＿＿
「僕も疑問だよ
それに 僕に構ってこんな所で油を売っている
そんな暇はないと思うんだけど…」
僕は窓の外に視線を動かすと
帽子屋は何かに気づき駆け出して行った
「女王様が"黒"だといえば
日向兄妹も"黒"になってしまうんだよ」
＿＿＿＿被害は"最小限"が良い
まぁ 実際問題…
僕には事態を収拾しに行くのは愚か
その観察をするための
"足"すらもないのだけれど……
僕は車から降りて
怪しい笑みを浮かべる公爵に近づいた
「確かに
"危険能力系"としての素質はあるけど
"妹"の方の力の形には問題がある」
消えかけている能力の気配
すべてを出し切ってしまった
…そういうことだろう
＿＿＿＿おっと
まずい不味い
僕は木の上に隠れた
「芹生先生 あんたは…」
帽子屋は怒気を丸出しだ
彼は…
僕好みの綺麗な顔をしているから
怒りを向けられると心が痛んでしまう
なんていうのは…冗談
ただ…＿＿＿＿＿
いや なんでもない
＿＿＿＿"ココロ"が痛むのは本当かもね
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舞華鳥(ﾏｲｶﾁｮｳ)(プロフ) - あづめ.さん» ありがとうございます！！ 今回の作品は1年間練った様なものなので楽しんで頂けると嬉しいです☆ (2019年2月18日 19時) (
レス) id: 1fb8c4817e (このIDを非表示/違反報告)
あづめ.(プロフ) - 舞華鳥さんの学園アリス大好きです！今作も楽しく読ませてもらいますヾ(*´ー｀*)ﾉ (2019年2月18日 19時) (レス) id: cefdfa88b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：舞華鳥(鳴海・LＭ・はるか) | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/dasakusha/
作成日時：2019年2月16日 19時
