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「…任務多いのか?」
「ううん
アリスに貰った帽子
和服だと似合わないから…」
アリスはどこか安心したような顔をした
「____ねぇ アリス」
「ん?」
「アリスは
どうしてここへ来るの?」
「お前のことが知れるかと思って」
「__え?」
「…案外 普通な奴で安心した
前は夜にしか見かけなかったし
生徒でもないし
胡散臭い奴と思ってたけど
こうしていると
他の奴と変わらない
普通のガキなんだな…って」
残念ながらアリスよりも歳上だけどね
…ナイショだけど
「__っ!」
虫の知らせかな
"誰か"が僕達を見ている気がした
「A?」
ほらね…
「____ねぇ アリス」
「ん?」
「もし 君の大切な人で
君を大切に思ってる人が
やむを得なく
本意でなく
君をコロしてしまったら
____君はその人を許してあげられる?」
「お前 何言って……」
「たとえば
僕が君をコロしてしまったら
君は僕を許してくれる?」
「A……?」
アリスは困った様に眉間にシワを寄せる
____"女王様"は僕を選ばない
片棒を担がせたとしても
直接的に襲わせるようなことはしない
"公爵"を適任とするはずさ____
「白ウサギは
アリスに触れられると動けない
だから
《アリスは白ウサギを止められる》」
それでも
知らせておいた方がいいと思った
「俺が…Aを………?」
僕は笑顔を浮かべた
「__心から僕を止めたいと
君が願えば___」
だって 僕は君を傷つける
"女王様のモノ"である限り____
「アリス
僕 この帽子 大事にするよ
____さよなら アリス
もう 僕はここに来ない
君の前から消エルよ
その代わり
この帽子のお礼と
はじめてのお友達になってくれたお礼に
いつか きっと____」
人をアヤめることしかできない"クズ"が
___君の"役に立ちたい"
初めて思った
「待っ…A!」
逃げ隠れた
「……本当はイヤなのか?」
_僕達の独り言は宙に消エル_
「アリスは白ウサギを
守れないように
白ウサギはアリスを
守ることなんてできない」
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舞華鳥(マイカチョウ)(プロフ) - あづめ.さん» ありがとうございます!! 今回の作品は1年間練った様なものなので楽しんで頂けると嬉しいです☆ (2019年2月18日 19時) (レス) id: 1fb8c4817e (このIDを非表示/違反報告)
あづめ.(プロフ) - 舞華鳥さんの学園アリス大好きです!今作も楽しく読ませてもらいますヾ(*´ー`*)ノ (2019年2月18日 19時) (レス) id: cefdfa88b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:舞華鳥(鳴海・LM・はるか) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/dasakusha/
作成日時:2019年2月16日 19時