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「____また ここにいたのか?」
「アリスこそ 最近よく来てるよね____」
1時間ほど
2人でベンチの端と端に座る
会話はほとんどしない
ただ 空を見上げるだけ
退屈だろうに
アリスはよく付き合ってくれている
いや 付き合ってるというより
探られている…か
でも どこか
____アリスは寂しそう
「今日は制服か…」
「うん」
普段 昼は和装をしている
洋装はどこか冷たくて 寒くて 苦手だ
「和装だと
任務に支障をきたしてしまう」
彼は相変わらず空を見上げている
「アリスは沢山のモノを持ってるんだね」
風が心地よく僕らを包み込む
「僕は何一つ持っていなかった…
今もほとんど持っていない
…それに何かを持ってても
僕は 多分
それをすぐ手放さないといけない
だから
____アリスが羨ましい」
「A____」
「"女王様のモノ"という存在価値
何一つなかった僕が初めて手に入れた
他の人からみたら滑稽かもしれない意義
…だけど
"僕は1度も捨てようとしたことはない"
現に 今まで
____命令も1度も破ったことがない
自分のやってることが
どれほど残酷でも
女王様に抗えないし 憎めないのは
"僕のすべて"だから___」
それ以外の理由は余り思いつかない
…そう言い残して帰った
それから
____また 数日が経った
僕はいつもの場所にやってきた
「最近 任務が多いのか…?」
アリスは息を吐くように呟いた
「うん まぁ…」
彼は分が悪そうに僕を見る
「__考えてみた」
「は?」
「僕は"アリスが好き"なんだ
無条件にアリスを好きになる」
空を見上げた
「___アリスが好きだから
こうして お喋りするんだと思う
"避けない"のだと思う」
彼は顔を赤くしている
何かが僕の頭に軽く乗って
その上から頭を撫でられた
「……軽々しく
男に好きなんて言わない方がいい」
「ど…どうして?」
「悪い狼につけいられる…」
意味わからないよ?
「僕…男だよ アリス」
「……あ」
忘れてたの?
「えーっと その"帽子"やるよ」
「え?」
「何も持たない
"白ウサギ"に
___"アリス"からのプレゼント」
「あ…
ありがとう アリス___」
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舞華鳥(マイカチョウ)(プロフ) - あづめ.さん» ありがとうございます!! 今回の作品は1年間練った様なものなので楽しんで頂けると嬉しいです☆ (2019年2月18日 19時) (レス) id: 1fb8c4817e (このIDを非表示/違反報告)
あづめ.(プロフ) - 舞華鳥さんの学園アリス大好きです!今作も楽しく読ませてもらいますヾ(*´ー`*)ノ (2019年2月18日 19時) (レス) id: cefdfa88b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:舞華鳥(鳴海・LM・はるか) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/dasakusha/
作成日時:2019年2月16日 19時