この手を離すな【銀魂】2

局中法度 : 土方 ページ38

新「え…え？あの、Aさん？
本気で言ってます？」


「？ええ。
こんなに有難い話はないもの」


新「いや、そうかもしれませんけど
だって、し、真選組ですよ？
チンピラ警察でストーカーでドSで、」


銀「マヨ方ああぁぁぁ！！！！
てめぇ、何職権乱用してんだごらあぁぁ！！」



どんっっっ



土「うぉ！？？は、はあああぁぁ！？？
誰が職権乱用してるってんだ！クソ天パ！
離しやがれっ！！！」



血走った眼を見開いて、
クソ天パが俺の胸ぐらを掴み上げ
壁に押し付ける。
ああ、俺もバカだったよ。
こいつらに漏れねぇように
Aに口止めしとくべきだった。



神「A！！
汗くさい男の巣窟アルよ！？？
そんなところで働くなんて、
気は正気アルか！？」


「そうね…
今までいたところとは、
正反対ではあるけれど
これ程までにお世話にもなっているし
わたしにできることがあればなとも
考えてね…」


銀「ほおおぉら！！！
充分、職権乱用じゃねぇか！
か弱い女の子の気持ちを
自分に都合の良いように揺さぶって、
恥を知れ！！税金泥棒！」


土「俺は提案したまでで、
決めたのはAだろうがっ！」


新「土方さんが常識ある人だって
僕も分かっていますが、今回は
銀さんや神楽ちゃんに賛成です。
Aさんは遊女上がりですよ？
しかも、太夫になる程、綺麗な人…。
そんな人を女人禁制の真選組に
迎え入れるのは危ないですよ」



未だに俺の眼の前まで
顔を近づけ、睨みつけてくる、
クソうざい天パを引き剥がし
スカーフを直しながら。溜息を吐く。



土「局中法度に入れる必要もねぇ外道を
犯した奴は俺が斬り捨てりゃいい。
それに、俺が言ってんのは
Aにここを離れられちゃ困るって話なんだ」


神「？どういう意味アルか？」


土「宗教じみた四辻の支配下にいた奴らは
獄門を知っても尚、四辻を慕ってやがる。
あいつが逮捕されたのも
Aのせいだと思ってる連中だ。
退院してから、何されるか分かったもんじゃねえ。
保護下に置きながら、仕事をやるって言ってんだ」


新「…なるほど！」


土「それに四辻は未だ、一切を認めてねえ。
Aにも供述を取る必要が
出てくるかもしれねぇからな」



ガキどもが納得した顔で
話し合う横で、
俺の話を聞いても尚、
憎たらしく睨みつけてくる万事屋。



まあ、言いてぇことは分かるがな。

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