検索窓
今日:8 hit、昨日:0 hit、合計:83,002 hit

夜這い : 土方 ページ16

土「…っあぁー!っち、
もうこんな時間か…」



伸ばした身体を気怠げに戻す。
まともに睡眠を取らねぇで1週間以上、経ったか。
気付けば、今宵も
いつの間にやら更けきっている。

ここまでしてんのに、
相も変わらず
何も出てきやしねぇ。
山崎も数日、何も挙げて来ねぇし



土「……勘が鈍ったか」



ざっ…



土「!?…」



襖の向こう、
確かな気配と、微かな砂利の音に
神経を向ける。

刀を持ち、息を潜め
勢いよく、襖を開け放つ。



すっぱーーーーんっ



土「寝込みを狙うとはいい度胸してん、」


銀「うわっ、ちょ、ビビったぁ。
今ブーツ脱ぐから待ってくんね?」


土「……」



すぅ…ぴしゃんっ



銀「閉めんなよ!
見なかったことにしてんじゃねぇよ!」



すぱーんっ



土「はい、不法侵入で逮捕。
自分から捕まりに来てくれて
ありがとなぁ、社会のゴミ」


銀「だぁれが社会のゴミだ!
こんな時間だから玄関通らずに
直接てめぇんとこに来てやったんだろうが!」


土「それが不法侵入っつーんだろうが!
夜這いか!クソ天パ!」


銀「何が悲しくて野郎を
夜這いしなきゃいけねぇんだ!!アホか!!
…っはぁ。
こんな時間まで起きてるってことはどうせ、
てめぇだけで動いてんだろ?」


土「…あ?」



突然、やって来やがった万事屋は
そう言うと、一度溜息を吐き
襖を閉めながら俺の前で胡座をかいた。

その顔はどこか、虚ろげで。



土「…てめぇが言ったんだろ。
こんな時間だからって。さっさと済ませろ」


銀「……ああ。…お前、
調べてんだろ?四辻のこと」


土「…んでそう思う」


銀「あんな血相変えて出てけば、
誰だって何かあんだろうことは想像つくわ」


土「…それがなんだ」



回りくどい説き方に苛々し始め、
簡潔に言え、と睨み付ける。
その睨みに万事屋が真っ直ぐ答える。



銀「…さっき、Aちゃんに逢った」


土「…は?!さっき?」


銀「偶然逢えたみてぇだったが、
逢いに来てくれたようだった。でもよ、」



万事屋が眉を潜めながら、
訳が分からないと言った顔をした。



銀「おかしかったんだよ、
門番が問答無用で連れて行ってよ。
Aちゃんも一緒にいた若え男も
何かまずいことしたっつうか、
悪いことしたみてぇな…」


土「…」


銀「そもそもなんで、こんな夜更けに?
電話すりゃ、事済む話だったし
それに月詠が逢いに行ってることも
知らねえ様子だった…。
なぁ、お前一体何調べてんだ」

ったりめぇだ : 銀時→←瞼の裏



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (56 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
108人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 坂田銀時 , 土方十四郎
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

にじゅまるる(プロフ) - 美雨さん» いえいえ!!こちらこそ修正してくださってありがとうございました!!(°▽°) (2019年5月1日 9時) (レス) id: dfaa12cf19 (このIDを非表示/違反報告)
美雨(プロフ) - にじゅまるるさん» あわわわ…!何故に三番隊!笑 完全に間違えていました!ご指摘、わざわざ、ありがとうございます!!修正させていただきました! (2019年5月1日 0時) (レス) id: c9e3b5a9e5 (このIDを非表示/違反報告)
にじゅまるる(プロフ) - こんにちわ^^!!少し聞きたいことがあるんですが、三番隊隊長は総悟じゃなくて終兄さんじゃないんですか?もし私の間違いであればごめんなさい…けれど気になったので… (2019年4月30日 15時) (レス) id: dfaa12cf19 (このIDを非表示/違反報告)
美雨(プロフ) - 夏終朝凪さん» 嬉しいお言葉ありがとうございますっっ!!これからもう少し銀魂世界寄りになっていく予定なので、引き続き楽しみにしてもらえたらと思います!コメントありがとうございます涙 (2019年4月16日 23時) (レス) id: c9e3b5a9e5 (このIDを非表示/違反報告)
夏終朝凪(プロフ) - 続きが気になります!とても読みやすいですね!更新楽しみにしてます!(*´▽`*) (2019年4月16日 21時) (レス) id: 06ec7af5b3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:美雨 | 作成日時:2019年3月29日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。