*元彼インスタ【三ツ谷隆】 (ページ11)

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遂に酔いも回ってきて、何とか絞り出していた言葉もつまって、三ツ谷くんのその言葉以来私たちの間では沈黙がながれていて

それに気が付いたエマちゃんが、なにやら話しかけてくれているけど、耳の奥で何となく聞こえるだけで今にも寝てしまいそうだ

と、ふと我に返って

"信頼出来るAちゃんしか呼べない"
と言ってくれたエマちゃんの声を思い出して

いかんいかん、と龍宮寺さんとエマちゃんの邪魔をする訳にはいかないとおぼつかない手で財布から出したお金を机に置いて

「明日一限あるの忘れてて、ちょっと先に帰るね」

エマちゃんにはさりげなく目線で頑張れ、と応援して
極力ふらつかないようになんとかお店をでたものの、

三ツ谷くんに彼女がいることが発覚して、そんな三ツ谷くんがいきなり目の前にあらわれた、

と思いきや彼にインスタを覗いてたのがバレていて、でもそれって、わざわざ閲覧者の中から探さないと分からないことだよね、？

私の事、意識してた、？

色々なことが起こりすぎて、でも胸が苦しくて、アルコールのせいで頭もズキズキと痛んで、力なくその場にしゃがみこんでしまう

「お姉さん、酔うと泣く系？」

夜中にこんな所でしゃがんでいたら、そういう女にもみえるだろうし男の人が寄ってくるのも無理はない、

腕を引っ張られて立ち上がらされて、そのまま抵抗する力もなく細い割に筋肉質なお兄さんの腕に支えられて何とか歩く

私このまま知らないお兄さんに持ち帰られてしまうのだろうか、そんなことを思いながらも1人ではもうどうしようも無いこの体をお兄さんに任せてしまった方が気が楽だった

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