その二十五 ページ28
side EvilWoman-?
「私の食糧になって頂戴。」
女鬼が提示した条件は、彼女の食料となること。「肉を差し出せってこと?」と女に聞いたら、女は露骨に顔を歪めて、ふるふると首を横に振った。
「アンタの肉なんて要らないわよ、美味しくなさそうだし。」
「その一言要りますぅ?」
いちいち要らない一言を無駄に付け加えて話す女にムカッとしつつ、肉が要らないなら何を食事にするのか、と疑問に思う。
?と首を傾げる私を見てか、女がはあ、と溜息を吐いた。
「血よ、血液。週に一回、アンタの血を貰うわ。」
「血?」
「三日に一回、実弥さんから血を貰う約束なんだけど、そんな頻度で血を吸ってたらお仕事に影響が出ちゃうかもしれないでしょ。」
「アンタと実弥さん、交互に血を貰うわ。まあでもアンタ一応女だものね、月の障りの週はしょうがないから我慢してあげるわ。」
「……え?」
「なに、不満でもあるの?」
いや、その真逆だ。正直言って、もっと過酷な条件を提示されるかと思った。
それこそ、肉を差し出すとか、ずっとこき使ってやるとか。けれど実際に言われたのは、それらより遥かに難易度の低いもの。逆に本当にこれだけで良いの、と聞きたいくらい。
言い方はちょっと、いやかなり毒のあるものだけど、不死川様の鬼狩りに影響が出てしまう可能性を心配していたり、女子特有の月のものの週はいいと考慮してくれたり、所々から彼女の優しさが感じれた。
「で、この条件受ける?受けない?」
「うっ、受ける!でも、血を貰うって言ったって、私はこの屋敷出禁になったし、どうやって……」
「実弥さん、水曜日は必ず鬼狩りの仕事があるそうよ。その日の夜は、実弥さんは屋敷に居なくて、代わりにあの不細工が私を見張ることになるわ。」
「実弥さんの目を欺くことはちょっと力がいるけど、あの不細工が相手なら楽勝よ。水曜日の夜、私はずっと縁側で涼んでいるわ。庭から侵入して来なさい。」
気付かれたら私も彼女も結構大変なことになるのだが、彼女はそれも見越した上なのか、ニヤリと口角を上げた。
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雪製レンガ - テストの山…私もその合間で見つけた…ジゴクダヨネ… (7月14日 20時) (レス) @page2 id: aacf113ce1 (このIDを非表示/違反報告)
実弥&左馬刻&勝己Love - 初めまして!凄く面白いです。実弥推しなので、嬉しいです♡このまま実弥とくっつけ笑笑更新待ち遠しいです。更新楽しみにしています( "´༥`" ) (2021年12月7日 12時) (レス) @page48 id: a5d4d80cb6 (このIDを非表示/違反報告)
まっひー - テストは私が殺ってやる!⇠ 作者様は夢小説をお書きになって下され!! (2021年11月30日 20時) (レス) @page3 id: d24aae8d9d (このIDを非表示/違反報告)
ななななな(プロフ) - こんなにテストを恨んだことはない、、、!作者様に早く更新できるようにして差し上げろ! (2021年10月12日 13時) (レス) @page49 id: ed46f7b247 (このIDを非表示/違反報告)
もかやん(プロフ) - テストの山大変ですね…(>_<)ファイトです*(°̀ᗝ°́)و (2021年10月12日 0時) (レス) @page49 id: c0d5dab732 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士A | 作成日時:2020年1月13日 22時