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「ばぁうくん、上がったー」

「お、おかえりー。髪乾かしてやるから前座って」

「え、いいの?」

「うん。俺お前の髪乾かすの好きだし」

私はばぁうくんの前に座った。ドライヤーの音が聞こえ、ばぁうくんは私の髪の毛を乾かし始める。

「ほんと髪伸びたよなー。俺と付き合う前まではショートだったのに今では背中ぐらいまであるし」

「ばぁうくんがロングの子が好きって言ってたから…」

「…お前って本当に可愛いな」

「嬉しい…!」

そんなこんなでばぁうくんと話してる間に髪が乾ききったみたいだ。

「ん、……いい匂い」

ぎゅーっと後ろから抱きしめられる。首筋にあたる吐息がちょっとくすぐったい。

「…好き。お前のことが好きだよ」

「……!私もばぁうくんのことが好き!」

「知ってるよ、ばーか」

知られちゃってた。改めて言われるとめちゃくちゃ恥ずかしい。

「……ねぇ」

「なに?」

「…したい。だめ?」

したい。つまりソウイウコトなんだろう。私に拒否権が無いことを知っていて狡い人だ。私はゆっくりと頷く。

「…じゃ、ベッド行こっか」

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作者名:なゆた | 作成日時:2023年3月7日 0時

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