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『……………とりあえず、私は街には行きません』


無「え、何で?一緒にいこうよ」


『行きませんっ!!』


無「いこ。」


『耳悪いのかなっ!?!?私は行かないっ!』







ギュッ……






油断してしまった。。。



無一郎くんに抱き締められた私。





あぁ、安心するな。


背は私より、少し小さいのに

どうして、こんなに安心するんだろう。



手を繋いだ時もそうだった。



手、自体は

少年のような普通の手。


けれど、ゴツゴツと骨張っていて

鍛練した跡がしっかり残っていた。



どれ程の人達を、彼は救ってきたのだろう。







ギュッ………





ついつい、私も無一郎くんの背に手を当てて

抱き締め返してしまった。



こんな私も、私なのだろう。






こういう気持ちを

「恋」と呼ぶのだろうか。



まだ分からない。







無「……………本当にごめん」


『…………………こ………』


無「え?」


『街………いこ……』


無「………良いの?」


『……………私も、無一郎くんと街に行きたい』


無「………………そっか」






彼は微かに微笑みを見せた。






その彼の横顔に



























私は目が離せなくなっていた。





無「じゃあ、もう今から行こっか」


『え、今から!?』


無「うん。駄目?」







うっ………


無一郎くん、そんなかっこいいお顔で

言わないでください。



君のせいで、何か私








最近おかしくなってる。


___________________________


街にやって来ました。


周りの人達からは、

「美男美女夫婦」と騒がれて

恥ずかしくてなりません。





無「僕達、夫婦に見えるんだね」


『夫婦じゃないけどね』


無「え、そうだっけ?」


『ついに頭、壊れてきたね。』


無「じゃあ僕達はどんな関係?」


『んー。友達じゃないかなっ?』


無「そうだね。恋人だね」


『耳も壊れて来たんだね。あ、それはもともと

だったか。』


無「別に良いじゃん。いずれはそうなる運命

なんだし」


『分かんないよ?』


無「うん、そうだね。もう恋人になっても

良い時期だよね」


『君は一体、誰と話しているのかな?』




そんな成り立たない会話をしながら、

私達は街の中を歩いていった。



無「何か、欲しい物無いの?」


『うーん、無いなぁ』





もともと私は物欲、無い方だったし

無一郎くんとこうして


街の中を歩いているだけで、幸せだから

何もいらないよ。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 甘露寺蜜璃 , 時透無一郎   
作品ジャンル:恋愛
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真緒 - とても面白くて続きが楽しみです!頑張って下さい!! (2022年5月2日 23時) (レス) @page6 id: d533a9e97d (このIDを非表示/違反報告)
智焚氣 - 更新楽しみにしてます! (2021年10月24日 13時) (レス) @page29 id: c4dfd681b0 (このIDを非表示/違反報告)
僕バナなぁ(プロフ) - 更新待ってます! (2020年6月28日 15時) (レス) id: e9a1e390fd (このIDを非表示/違反報告)
KANON(プロフ) - こゆきさん» ありがとうございます!! (2020年1月30日 18時) (レス) id: ed2b24d1e9 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき - とても面白いです!続き待ってます! 頑張ってください!( ≧∀≦)ノ (2020年1月30日 15時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:KANON | 作成日時:2019年12月3日 18時

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