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「えぇえ"〜っ」

「どうかされたんですか?」

「うっさい伊地知、マジビンタすっぞ」

「…(理不尽…)」


車の中でも奇声を発した僕に尋ねる伊地知
その気遣いも今は鬱陶しいことこの上なく、後ろから伊地知の座る運転席の座席を蹴飛ばす

もう一度硝子のメッセージを確認するが、


『修復不可能』


勿論見間違いなどではなく



「……どういうこと」


自分の足を支えにし頬杖をつきながら呟く

修復不可能ってどういうことだ
花子はそんなに頑なに僕と別れるつもりなのか

花子が僕のことを好きでいてくれたのは勘違いじゃないと確証がある


一人考えても埒があかないため、そのまま画面を通話に切り替える



『もしもし』

「ねえどういうこと?」


ツーコールした後、目的の人物である硝子が応答したため、間髪入れず問い質す姿勢に入った

僕の焦っている様子が伝わったのだろう

硝子はひとつ溜め息を溢し、直ぐ本題に入る


『どうもこうもないさ…なに、あんた全部バレてるじゃない』

「……」

『目的も全部知った上で…結婚したらしいよ』


花子は核心的なことは言わなかったが、昨日の話しで全部知っていたことがは分かった

知っていても尚、瑞季に幸せになって欲しいという僕の意思を尊重したのだ

はたまたそれでもいいから僕と共にあることを望んだくれたか


『あれは無理だよ…もう充分だって言いながら全部諦めてる。…それに、』


硝子はひと息置いて続けた



『多分もう、あんたに…何も求めてないよ』


得たいの知れない何かに頭をガツンと殴られた気がした












ガチャリと玄関のドアが開き悟が帰ってきた

何故かその顔は目隠しをしていても分かる程に憔悴していて、私は足早に悟の前まで移動する


「お帰りなさい、今日早かったんだね」


声を掛けるがじっと私の方を見たまま返事がない


「どうかしたの?大変な任務だった?」


心配になり身長差のため見上げる形で悟を覗き込むが反応がない
…本当にどうしちゃったんだろう

心配になりそっと頬に触れる

するとその手を捕まれ痛いくらいの力で引かれた


「っ!!」


そのまま抱きすくめられ、抵抗しようと胸板を押すがびくともしない
捕まれた手も未だ捉えられたままだ


悟がどんな表情をしてるのか確認しようとするが、私の肩口に埋められて叶わない


背中に回されたスラリとした腕は逃がさんと言わんばかりに力が込められていた

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ksbgtenmushi(プロフ) - すごく好きな作品でいつも続き楽しみにしてます!!是非続編のパスワード教えていただきたいです(o^^o) (2021年5月1日 1時) (レス) id: e9d7731bcb (このIDを非表示/違反報告)
あずき(プロフ) - いつも楽しく拝見させて頂いてます!!続編のパスワードを教えて頂きたいです。 (2021年4月27日 22時) (レス) id: 1f3621aec0 (このIDを非表示/違反報告)
雪椿(プロフ) - いつも楽しみにしています。続編のパスワードが解けるその日を心待ちにしてます(*^^*)応援してます! (2021年4月26日 22時) (レス) id: e95a52c7d4 (このIDを非表示/違反報告)
noenatsu(プロフ) - 続きがきになります!パスワードを教えて頂きたいです! (2021年4月26日 22時) (レス) id: a7d2cd1144 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 続編も楽しみにしていました! パスワードを教えていただけないでしょうか? (2021年4月26日 20時) (レス) id: 947d5e398f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かのん | 作成日時:2021年2月26日 0時

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