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部長が勢いよく扉を開けると、扉付近で指導する北が部長に気付いた。
「お取り込み中ごめんな〜!今ちょっと大丈夫〜?」
部長が微笑みながら尋ねると、指導を一時中断した北が部長に近付いた。
北「写真の件やんな」
「そうそう!覚えてくれてたん?嬉しい〜♪」
部長がにこりと笑うと、北が練習を止めた。
北「すまん、ちょっと集まって」
練習する手を止めた部員がぞろぞろと北と部長の周りに集まり出す。
角「さっき『たのもー』って入ってきた人ですね」
尾「あの人ネジ1本ぶっ飛んでるからそっとしといたって」
部員が全員揃ったのを確認した北が口を開いた。
北「えー、毎年恒例のバレー部の特集記事のために写真部の人が週に何回か来てくれます」
侑「あー、あれか。あいつらチョロチョロ視界に入ってきてウザイねんな」
北の説明を聞きながら侑が呟いた。
北「で、写真撮ってくれる人はなし子でええんか?」
「ちゃうちゃう、ちょっと呼んでくるわ〜」
にこりと微笑んだ部長が扉を開けて「おいでー」と叫んだ。
角「...なし子?」
尾「ネジ1本なしからのあだ名や」
部長がニコニコしながら戻る背中にAがひっそりと身を隠しながら着いていく。
侑「...え?!マジか?!?!」
北「うるさいぞ侑」
Aにいち早く気付いた侑が声を上げて驚いた。
自分には関係のない話だと思って俯いていた治が侑の声に反応してちらりと目線を前に向ける。
A「...写真部の水木です。少しの間ですがよろしくお願いします。」
侑を筆頭に一気に歓迎ムードになった部員が大きく拍手をして盛り上がった。
治「...ハア?」
気まずそうにぺこぺこと会釈するAを見た治が眉間に皺を寄せた。
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作者名:かなめ/ | 作成日時:2020年4月13日 17時