第52話 ページ9
月島・山口side
(月)
少しざわついてる廊下の窓から外を見る。降り続ける雨。
雨は嫌いじゃない。なんとなく静かな雰囲気が漂う空気だから。けど、今日の空は…なんだか嫌だ。
山「あ〜…雨止まないかな。」
月「何で?」
山「だってさ、晴れてる方が外で飯食えるし靴も濡れないしさ。」
雨はいいことない、って山口が言うけれど…
月「静かでいいじゃん。……けど…」
(山)
晴れでも雨でもどっちでもいい、って言いそうなツッキーが珍しく
月「今日の雨は、嫌い。」
意味深な言葉を発した。俺にはよく分からなかったけど、空を見上げるツッキーの顔が少し険しかった。
廊下を歩き出そうとしたら目の前から
山「あ、日向。」
日「つーきーしーまー!!!」
あ、ツッキーの顔が違う意味で険しく…
日「なぁなぁ!勉強!!また教えてくれ!!」
月「まだ言ってるの?」
日「当たり前だろ!?」
山「今日は俄然やる気だね、日向。」
日「そりゃ〜もう!実はさ、今日あの有名な超美人の夜月さんと話してさー!!」
月「いや、誰?」
日「はぁ!?月島知らねぇの!?」
山「2年の編入生だよ。清水先輩を越える程のめちゃくちゃ美人って噂になってる人!」
月「…へぇ。で、その人と勉強の何の関係が?」
日「美人さんと話して、こう、やるぞー!って気になったんだ!!」
月・山「「……」」
(月)
「意味わかんない…」
1人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:極東華梛魏 | 作成日時:2021年8月2日 20時