【第九十四話】 ページ47
「あっはっはっはっはっは!」
とあるマンションの一角、其処には高笑いを上げる乱歩ともしもの時に備え手術道具(解剖具とも言う)を持ち合わせた与謝野がいた。
乱歩が高笑いを上げている理由はただ一つ。
「ギルドが僕に挑戦状とはねぇ!これで少しは退屈に紛れる!」
ギルドに対する挑発笑いなのか、乱歩が高笑いを上げる中与謝野は心配をしていた。
「「推理
「.....いや」
そう否定する乱歩の目先にはドアがあった。そこには意味不明な記載がされた紙切れが貼ってある。
『ようこそ乱歩君
────────────
○○○は□□□である
○○○は□□□ではない
────────────
二つの文章が同時に成立する○○○と□□□を入れ、入室せよ』
「与謝野さん、ペン貸して」
乱歩は懐から眼鏡を取り出した。
どうやらこれはれっきとした推理遊戯の様だ。
────○────
ギィ...と重たい音を上げドアは開かれた。その中は至ってシンプルな作りをしていた、壁はコンクリートで生成され、右側には丸椅子が二脚、そして部屋のど真ん中には本が数冊置かれた机と人がいた。
その人は机の上で本を開き何かを書いている。
「君か?僕に挑戦するとか云う偉い人は!」
「ふふ...久方ぶりだな、乱歩君よ。表の問題は解いて頂けたかな?」
その人とは『エドガー・アラン・ポオ』である。髪で顔を鼻元まで覆い、肩にはアライグマを乗せている。
乱歩は先程ドアに付けられた紙を取り出した。其処には『この行は十文字である この行は十文字ではない』と乱歩の字で書かれている。
「うむ、流石は乱歩君。我倒すべき宿敵である」
「次は僕の質問する番だ!
あんた誰?」
乱歩の容赦ない質問にポオは心を砕かれる。
「我輩...憶えられてない.....?」と腿をつき落ち込むも乱歩は頭にハテナを浮かべた。
「何故であるか...我輩この日の為に.....」
ボソボソと語るポオに苛立ちを覚えた乱歩は「もっと大きい声で喋って!」と怒鳴った。
ひい!と引き声を上げるもポオは必死に食い下がる。
「わ、我輩はポオ。
あの日の屈辱、我輩は一日たりとも忘れた事は...!」
「あ、眠たい話なら善いや!推理遊戯は?あとAくんは何処?社長と国木田が怖い顔してるんだよ」
机の上の本をポポイッと投げ捨て此処か此処かと乱歩は雑に探し出した。
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星月 菜兎(プロフ) - アメ子さん» お返事ありがとうございます!!楽しみにしています!!更新頑張ってください!! (2016年11月18日 23時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - 星月 菜兎さん» 両方のエンドですね…(; ・`д・´)ゴクリ ではお話が終わり番外編が出来次第、片方のエンドを製作してみようと思います!リクエストありがとうございます!(≧∇≦) (2016年11月18日 7時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
星月 菜兎(プロフ) - コメント失礼します!!ハッピーエンドも見てみたいですがバッドエンドも見てみたいです!!ぜひお時間ありましたらどちらも書いてください!!わがまますみません!! (2016年11月17日 1時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - ゆずかさん» 3周もリピートされているとは…!大好きだと言ってもらえて嬉しいです、これからと頑張ります!!ヽ(。・ω・。)ノ (2016年11月15日 21時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずか(プロフ) - 1ヶ月半ほど前から前作を読み始め、最近やっと追いつきました!これからどうなるんだろう、とワクワクしながら3周ほど読み直しています。何回読んでも飽きなくて面白くて大好きです! (2016年11月15日 20時) (レス) id: 6d28a617a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アメ子 | 作成日時:2016年9月16日 19時