【第七十五話】 ページ28
此処は白鯨要塞の中。敦は両腕を縛られ団長の部屋にいた。
団長は敦に睨み付けられるも、彼に今回の緊急プランの内容を伝えた。
「さて、こうして読んだのは君が知りたかろうと思ったからだ。
ギルドの目的、そして...君を連れ去った理由についてな」
「何?」
「我々はある『本』を探している」
「本...?」
団長曰く、その本の存在はただ一冊のみ。どんな炎や異能でも傷つかないと言われている。
その本が横浜に封印されているとある予言異能力者は言った。
そして、その本の道標が敦なのだという。
「君を
「何...?」
異能特務課は無力化とした、残るギルドの敵は探偵社とポートマフィアのみ。
だが探偵社もポートマフィアも強力だ、そこでギルドは『街ごと焼け野原にしてから』後々の捜し物をしようと考えたのだ。
「焼け野原?そんな強力な異能ある訳...」
「これに...見覚えがあるだろう?」
そう言い団長が袋から取り出したのは、Qが異能を発動する際使われるあの気味悪い人形だった。
「緊急プラン...っていうのは要するに、君と僕の異能の連携さ」
地下ではスタインベックがQを自らの異能で縛り上げていた。
「僕の『
今回は横浜全ての樹木を君に接合した。そうとも知らない地上の人達は、いつも通り木の根を踏み幹を叩き、枝を切り落としている」
「その痛覚信号が全部、今も君に流れ込んでいる訳だ」
「
Qは幼い少年とは思えない形相とドスの効いた声で唸った。
「そう、大事なのはそれだ。
君の異能は『自分を傷つけた相手を詛う』能力、詛われた相手は狂乱して周囲を無差別に襲う」
「さて、ここで問題。君が今、異能を発動したら...地上はどうなると思う?」
団長は敦に云う。
「作戦参謀の計算では、この人形の頭部を裂くと街のほぼ五分の一の人間に詛いが発動する」
「駄目だ...やめろ!」
だがギルドには横浜で何人犠牲が出ようと関係ないのだ、あくまでギルドの目的は『本の回収』。
ただそれだけなのだから。
「これが緊急プラン.....別名
『横浜焼却作戦』だ」
スタインベックはQに言った。
「君の街は滅びる、君のせいでね」
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星月 菜兎(プロフ) - アメ子さん» お返事ありがとうございます!!楽しみにしています!!更新頑張ってください!! (2016年11月18日 23時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - 星月 菜兎さん» 両方のエンドですね…(; ・`д・´)ゴクリ ではお話が終わり番外編が出来次第、片方のエンドを製作してみようと思います!リクエストありがとうございます!(≧∇≦) (2016年11月18日 7時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
星月 菜兎(プロフ) - コメント失礼します!!ハッピーエンドも見てみたいですがバッドエンドも見てみたいです!!ぜひお時間ありましたらどちらも書いてください!!わがまますみません!! (2016年11月17日 1時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - ゆずかさん» 3周もリピートされているとは…!大好きだと言ってもらえて嬉しいです、これからと頑張ります!!ヽ(。・ω・。)ノ (2016年11月15日 21時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずか(プロフ) - 1ヶ月半ほど前から前作を読み始め、最近やっと追いつきました!これからどうなるんだろう、とワクワクしながら3周ほど読み直しています。何回読んでも飽きなくて面白くて大好きです! (2016年11月15日 20時) (レス) id: 6d28a617a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アメ子 | 作成日時:2016年9月16日 19時