【第六十六話】 ページ19
「連れていけ」
モンゴメリは縦に頷くと俺の首根っこを掴み、無理矢理部屋を退室させた。
「ちょ、離して!離してよモンゴメリ!」
離せと訴えるも、モンゴメリは言う事を聞いてくれない。それどころか俺を掴む強さは更に増した。
「暴れないで。あまり暴れると、死体にして探偵社に返すわよ」
「っ.....」
死体にしてだなんてギルドならやりかねない。
俺は反論出来ず、モンゴメリに従った。
被服室に入ると「脱いで」と言われた。どうやら着替
えまでモンゴメリがこなすらしい。
俺の上着に手を掛けた時だった。
「.....」
「...?どうしたの?」
「...っ、恥ずかしいとか思わない訳?」
呆れた顔で顔を見つめられた。まああまり関わりのない人にやられたら恥ずかしいが、モンゴメリとなると...。
「全然、恥ずかしくないよ?」
と答えると
「フンッ!」
「ガラパゴス!」
何故か腹パンを御見舞され、挙句の果てには「着替え位自分でしてみては!?」と怒鳴り、もの凄い形相で部屋を出ていってしまった。
お、可笑しいなぁ...、なるべく傷つかない言い方をしたつもりなんだけど.....。
────〇────
「やはり、あんなダサい探偵服よりも俺のプロデュースした服の方が似合ってるな」
「...ありがとう」
本当はそんなこと言われても、全然嬉しくない。
乱歩さんの服を馬鹿にするのが許せない、帽子を捨てた事が許せない。
だが間違えても団長を攻撃してはいけない。
そうすれば僕の作戦は全てパーになる。
あまり従順過ぎてもいけない、逆に反抗し過ぎてもいけない。
基本は従順に、時に反抗を見せる程度が一番大事であり、それが
バランスを崩せばそこで終わり__綱渡りと同じだ。
「さて、A...話は変わるが」
「...何?」
「ホーソーンとミッチェルがやられた」
「!?」
一瞬耳を疑った。あの強力な異能を持つ二人がやられたと言うのだ、何かの手違いではないかと思ったがどうやらそんな都合の良い話はないらしい。
二人を負かした相手は探偵社ではなく、ポートマフィアの人間だという。
今も彼らは治療中だ。
「そこで、スタインベックとラヴクラフトにあるお使いを頼んだ」
「お使い...?」
「ああ。詳しくは言えんが、きっとお前が喜ぶ筈だ」
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星月 菜兎(プロフ) - アメ子さん» お返事ありがとうございます!!楽しみにしています!!更新頑張ってください!! (2016年11月18日 23時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - 星月 菜兎さん» 両方のエンドですね…(; ・`д・´)ゴクリ ではお話が終わり番外編が出来次第、片方のエンドを製作してみようと思います!リクエストありがとうございます!(≧∇≦) (2016年11月18日 7時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
星月 菜兎(プロフ) - コメント失礼します!!ハッピーエンドも見てみたいですがバッドエンドも見てみたいです!!ぜひお時間ありましたらどちらも書いてください!!わがまますみません!! (2016年11月17日 1時) (レス) id: c1b876223e (このIDを非表示/違反報告)
アメ子(プロフ) - ゆずかさん» 3周もリピートされているとは…!大好きだと言ってもらえて嬉しいです、これからと頑張ります!!ヽ(。・ω・。)ノ (2016年11月15日 21時) (レス) id: 664edc9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずか(プロフ) - 1ヶ月半ほど前から前作を読み始め、最近やっと追いつきました!これからどうなるんだろう、とワクワクしながら3周ほど読み直しています。何回読んでも飽きなくて面白くて大好きです! (2016年11月15日 20時) (レス) id: 6d28a617a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アメ子 | 作成日時:2016年9月16日 19時