小さな神威くんの飼育係

新章 第17話 『鬼兵隊』 ページ32

『鬼兵隊？何なのそれ』




と不思議に思い神威に向かって疑問を投げる
するとあいつはいつも通りどこか機嫌が悪い




「なんでもいいけどお前はここにいてよ」




『は？ちょ、神威！』




と私がまだ喋っているのにも関わらず
あいつは部屋から出て行った





『〜！あんの自己中ッ！！！』





とあたしの反抗期が始まった





ー
ーー






大きな廊下を出てキョロキョロと辺りを見回す
もちろん神威にバレないためだ





『くっそ〜...あいつの思う通りに
動いてたまるか！』




とあたしはひとまず阿伏兎を探す。
だって1人は怖いし。






真選組の時は数日で慣れたけど
ここは慣れない。






と。その時1人廊下を歩く
金髪の女の子と青い髪の男の人が目に入った
しかも見た感じ天人とかではなく普通の地球人
ぽい。





しめた！！






何故か親近感が湧き、あたしは一目散にそこまで
走り背後から声をかけた






『すみませーん！そこの金髪お姉さんと
おにいさーん！』






と駆け寄ると彼らは振り返り
不思議そうな目で私を見つめる






『あの、地球人ですよね？
あたしつい最近ここ来たばかりで...
友達になりません？？』






と微笑みかける
すると金髪お姉さんはあたしを怪訝な目で見つめるなり隣の男と喋りだした







「万斉先輩この女って、例の奴じゃ
ないっすか？」





「確かに、春雨にこのような女子がいるのは
聞いたことがないでござる」






『えー、。っと、一体なんの話ですか？』






と彼らに話しかけると金髪お姉さんは
ようやくあたしと向き合い話してくれた







「あんた異世界から来たって奴っスよね？
丁度よかった、晋助様が会いたがってたんスよ」






とあたしの腕をガッシリ掴まれそのまま引きずられるようにどこかへと連れていかれた






ー
ーー





「あの女神威と一緒に居た女だ...
なぜあいつらが鬼兵隊の連中と...？」






と周りの天人達に
呟かれる。






鬼兵隊？じゃあこの人達が神威の言ってた...？







そう思ってる矢先青い髪の人が微笑みかけ
あたしに口を開いた







「心配しなくても大丈夫でござる
拙者たちの総督が興味深そうにそなたの
事を話してたので会ってもらいたいんで
ござるよ」





「晋助様が興味持つなんて
珍しいことっすよアンタ！」






そう言いながらお姉さんに
引きずられ、大きな扉をくぐったその先は
アホみたいに広い場所

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