小さな神威くんの飼育係

新章 第12話 『護りたいもの』 ページ27

一気に囲まれる私
この人数じゃかないっこない...でも！





と刀を抜き、奴らに刃を向ける
すると1人、リーダー的な男はニヤリとほくそ笑み
あたしにこう言った





「...圧倒的な人数、しかもお前さんは女だ。
勝ち目があると？」





と言われ思い出す神威の言葉






"己の弱さを知れ"


"闘う相手を見極めろ"






神威...じゃあどうすればいい？
黙って連れていかれろとでも？






とグッと持つ手を握る
その瞬間もうひとつ、彼から言われた言葉を思い出した






"大勢の相手とやりあう度胸だけは
褒めてあげるよ"






そうだよ、神威。
これが私だ。黙って連れていかれるなんて
そんなの私の性分じゃない




そう思い握る手に力を込め
男達にこう言い放った




『来い！！！！
たとえ捕まっても、絶対刺し違えてやる！』





と刀を構えた私に
いい度胸だ、これは褒めてやらねェとな？
団長！！！！
と叫んだ瞬間、リーダー的な男は
あたしに向かって突っ込んできた





と。その時






ガキんっッ！！！！！








『え。なんで、総悟！』






助けに来てくれたのは総悟、
そして、ワラワラと駆けつけてくる
真選組の仲間たち。




『皆！！』





「全員配置につけ！！
Aを守れ！絶対に連れていかせるな！！」





と土方までもが叫ぶ





それを見るなり男はあらら
と眉間にシワを寄せた





「こいつァすぐに捕獲できそうにねェか...
だが こっちの方がおじさん楽しめそうだ！！」





と、一斉にかかってくる
そしてものの数分で戦場とかした。






「グッ...こいつら強い...！」





と一人の隊士が言う、
すると男は当たり前だと笑った






「俺らをそんじゃそこらの奴らと一緒に
しないでほしいぜ
なあ、お嬢ちゃん知ってるか？
満月の日は兎が地上に降りてくるんだぜ？」





と男が言った瞬間だった






『！』







突如空から舞い降りたマントの男
他の奴らとは並々ならぬ雰囲気を纏っていて
すぐにわかった





こいつが1番ヤバいって






「探したよA
さあ、行こう」





と優しい手つきであたしの腕を掴む男
私は動けなかった。なんでかは分からない
ただ、この人からは逃げられない、そう
確信したから。






「...こいつはやらねェ！！」






「ならお姫様を守ってみな
おうじさまとやら！！！」

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