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吸血 82 ページ40

ルイside

強く抱きしめられている。首筋から漂う甘い匂いなんて気にしていられない。だって、今、Aの口から_______

『誰かじゃないの……ルイがいい………!』

泣きながらそう言うAはより強く抱きしめてくる。

主「嫌なの!僕の傍にいて毎日一緒にいて笑ってるのが、ルイじゃなきゃ嫌!!」

ぎゅう、と服が握られる。

主「一人も怖いけどッ、ルイ離れる方がもっと怖い…………!!」

震えるAを俺からも強く抱きしめてから少し離れる。しゃくりを上げるAの瞳からは大粒の涙がポロポロと流れていた。

ル「本当に_________」

静かに笑いを漏らしながらAの涙を拭う。可哀想な奴。俺みたいな人外に惚れられちまって。

ル「可愛いよ、A」

そっと頬に手を添える。Aの瞳に映る俺の顔が近付いていく。そして、俺はAに、

主「ッ_______!!?」



Aの唇に、キスをした。



何秒かして唇を離す。呆然としているAと目が合った。

ル「涙、止まったか?」

ぱちぱちと瞬きをするAはコクリと頷いた。それから更に瞬きをして数十秒。

主「へっ……………!!??」

理解したのかめちゃくちゃ顔が赤くなった。それはもう耳まで真っ赤だ。

主「あ、ルイッ、えっ!?」

ル「ははっ、今すっげー顔してるよ」

主「え!?」

落ち着かないで慌てているAの髪を撫でると少し動きが収まった。その隙に耳を近付け囁いた。

ル「すごい真っ赤で、可愛い顔」

主「んな…………!!!」

耳を抑えながら更に顔を赤くして俺を見る。

ル「嫌…………だったか?」

いくら男にモテるとはいえ流石にここまでされたことはないだろう。

Aの瞳に映る俺を見られなかった。今の俺はきっとひどく醜い顔をしているだろうから。さあほら早く、嫌って言えばいいんだ。







じゃないと俺が、Aは俺が好きだと、勘違いしてしまうから。

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設定タグ:埋夜冬 , オリジナル , 吸血鬼   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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まどか - りょーかい、待ってるね!! (2018年8月27日 16時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - まどかさん» ありがとー!それじゃ戦いを終わらせられるよう、頑張りまっす! (2018年8月26日 10時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
まどか - うんうん、凄い!!私も早速投票させてもらったよ(^^♪ (2018年8月26日 1時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - まどかさん» アンケート作ってみた!どうかな?上手くできてるといいけど………。 (2018年8月25日 0時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
まどか - オッケー、待ってるっ!! (2018年8月24日 21時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:埋夜冬 | 作成日時:2018年5月26日 0時

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