にひゃくじゅうご ページ21
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花垣「Aちゃんが……誘拐…？」
龍宮寺「そうか…。タケミっちは知らなかったな」
『わたし、9歳の時に誘拐されたことがあるの』
花垣「え！？」
Aと黒川イザナが昔からの知り合いではないかとの予想はついていた。
けど、Aちゃんが誘拐されたことある！？
それを救ったのがイザナ！？
花垣は頭がパンクしそうだった。
万次郎「あれってチンピラが金欲しさにAを誘拐したんじゃなかったのか？近所の人に助けられたって…」
エマや万次郎、周辺にはそう話していた。
しかし、本当は……
『違う。本当はイザナが探してくれた。そして、イザナに助けられた』
万次郎「……なんだよ、それ。なんで、隠してたんだよ……」
『それで、イザナが重傷を負ったから。マイキーにイザナの存在を明かした時、心配かけたくないからって真一郎くんと別の大人の人が助けに来てくれたことにしようって話になったの。それに…』
万次郎「それに？」
『……これは真一郎くんから聞いた話だけど、イザナは怪我が治った後、わたしを誘拐した人たちのところ一人ずつ順番に回って復讐してたみたい』
万次郎「復讐？」
『そう。そして、最後に誘拐した集団のリーダーの元を訪ねて、死に追いやるまで追い詰めた。それがキッカケでイザナは年少に……。だから、結局言えず終いだったの』
二人の間にあった過去は軽く話せるものなんかじゃなかった。
イザナがこうなったのはAが原因ではない。
だが、Aはひどく自分を責めていた。
『……今のイザナを生み出したのは、わたしのせいかも知れない』
龍宮寺「それはちげぇだろ」
花垣「そうだよ！Aちゃんのせいじゃない！」
花垣はキッパリとそう告げる。
それでも暗い顔をするAに胸が痛んだ。
重苦しい空気が漂う中、ガチャっとドアの開く音がし、そちらに視線を向けると大きな缶を持ったエマが戻ってきた。
エマ「お待たせー！……ってあれ？どしたの、この重たい空気！？」
『ごめんね、大丈夫だよ。なぁに？それ』
Aがエマを安心させるように言うと、エマも恐る恐る部屋へ入って来て、缶の中身を広げた。
万次郎「…缶？」
龍宮寺「何コレ？」
エマ「真兄の遺品、整理した時出てきたんだぁ」
花垣「……手紙の束……黒川イザナからの！？もしかして、この缶の中の手紙全部！？」
黒川イザナから届いた大量の手紙であった。
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ゆず(プロフ) - いっちゃんさん» すみません。コメントありがとうございます。微修正や下書きをして保存した際に通知が届いてしまったのだと思われます。その際は更新通知をオフにしていたつもりでしたが、漏れていたようです。ぼちぼち更新していきますので、お待ちいただけますと幸いです！ (2023年3月1日 17時) (
レス) id: 5e3b7e37d3 (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん(プロフ) - すみません、更新通知が届くのですが、どれもNEWと表示されてなくて、、、続きが更新されてるのでしょうか。 (2023年2月5日 21時) (レス) id: 3e516dda96 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - すごく面白くてすごく大好きです文才天才すぎです、、何回も読み返してます、、これからも無理ないペースで更新していただけたら嬉しいです！完結までついていかせてください！！ (2023年1月16日 4時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
こーが(プロフ) - ありがたきお知らせ…！楽しみにしておりますが、無理せずご自愛ください…！ (2022年11月23日 9時) (レス) id: da454ef0ae (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - おもしろい！おもしろすぎて、ここまで一気読みしちゃいました！それぞれのキャラクターの心情が細かく書いてあって人物により近い視点で物語を読み進められました！続き、楽しみにしてます！ (2022年7月21日 21時) (レス) @page28 id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆず | 作成日時：2022年5月10日 19時
