39 ｢政府の者から連絡です！｣ ページ39
……
｢…い……て……さい………！｣
……？
真っ暗闇の意識の隅っこから聞こえてきた声でゆっくりと目の後ろがぐぐ、と上がる感覚になる。朝…？
｢…お……さい！｣
｢ん…？｣
あれ、…あたしのアラーム音てこんな人の声だったっけ？いや違う絶対違う、大好きなゲームのサントラだ。誓って言える、あたしのスマホ絶対こんな音無い。
え、じゃあなに、
だれ
｢起きてください！｣
｢！｣
やっと浮上した意識と、真横から聞こえた声にびくっと目覚めた。目の前には見たことの無い狐がいて、…え、まって、狐？え、ここあたしのへや、じゃな、
(あ、)
｢……ぁ、｣
そうだった。
(あたし知らない世界きたんだった、)
狐…えっと、こん…のすけさんだ、そう、こんのすけさん…ああそうだよ、あたし昨日、眠って、それでいま、起きたんだ、
目をこすりながら呻いた。
ああ、てことは、目覚めたら元の世界チャレンジは早速失敗だ。二度寝したい…いや帰れるまで三度寝四度寝百度寝したい…、あれなにこの音。
｢…？｣
｢起きてください、！｣
完璧に起き抜けの寝坊助脳みそでのそのそと考えていたあたしのぼやけた視界でこんのすけさんが、未だあたしにおきてください、と言っている…その後ろ。
なにか機械音が聞こえる。
｢！｣
ガバッと身体ごと起き上がった。それはあの、昨日使ったパソコンから鳴ってる呼び出し音だった。
｢政府の者から連絡です！｣
｢…！？｣
こんのすけさんの一声で、すかさず布団を剥ぐと、覚束無い足取りながら、急いでパソコンに直行した。
薄暗い部屋で煌々と光る画面には電話マークと“時の政府”の文字。切れちゃわないかと急いでマウスでカーソルを受話器の記号に合わせて押した。
｢夜明け前に申し訳ありません、昨日連絡を取り合った者です、至急お伝えしたいことがあります｣
パソコンの後ろに付いたスピーカーから流れてきたのは昨日あたしが話したあの役人さんの声だった。
思わずは、はい、と寝起きのカッスカスの声で間抜けな返事をしてしまったけど、頭は聞いている。
｢ゲートの用意がかなり早まりました｣
｢え？｣
｢あと数時間後にはそちらの部屋にゲートが出現します。恐らくそのパソコンの横…箪笥がありますね？そちらの前あたりになるでしょう｣
｢、げーと、…｣
｢はい。貴方を、｣
足元にこんのすけさんの気配がした。
｢その本丸からこちらに移します｣
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ゆり - 面白かったです！！続編も気になります。見てみたいのでパスワード教えて下さい。お願いします(＞人＜;) (2022年5月4日 17時) (
レス) id: a0139c2d82 (このIDを非表示/違反報告)
plus__m(プロフ) - 登場人物達の感情や情景がとても細やかに書かれていて、読んでいるだけなのにその場を身をもって体験しているような気持ちになってとても面白いです！特に緊迫したシーンは息が止まっていることも忘れて読んでました笑。続編の加筆修正終わるのを楽しみにしております！ (2022年4月19日 20時) (レス) @page50 id: 5adad14c72 (このIDを非表示/違反報告)
キャンドル(プロフ) - めちゃくちゃ面白いですね、この作品！続き、楽しみに待っております！ (2022年3月30日 20時) (レス) @page50 id: ff7e3e1da7 (このIDを非表示/違反報告)
白夜ナイ - 続編のパスワードってなんですか？気になるんですがパスワードが分からなくて読むことができません！教えてくださいm(*_ _)mm(_ _)m (2022年3月25日 22時) (レス) id: d118b4d7f4 (このIDを非表示/違反報告)
Momo_Tarou(プロフ) - 鳥さん» 続編おめでとうございます！！！絶対絶対絶対×∞に夜見に行きますので！！！ (2020年2月26日 7時) (レス) id: 55132ee02b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳥 | 作成日時：2020年1月29日 3時
