検索窓
今日:6 hit、昨日:10 hit、合計:51,519 hit

90 ページ40

映画観賞後、隣の彼女を盗み見るも彼女はこちらの視線には全く気づかずエンドロールを見ていた。
没頭している。隣にアイドルが座っていても、だ。

彼女のそういうマイペースな雰囲気が心地よい。

なのにいざ近づくと照れる女の顔も、撮られたらダメだとアイドルの仕事を理解してくれている時の真面目な顔も、彼女の見せる顔どれもが好ましかった。


何言ってるんですか、というふうに彼女は笑っているけれど、本当にタイプなんだから仕方ない。
だが、かわいいと言っても、タイプなんだと言っても照れはするものの軽く受け流されてしまう。
本気だと思われていない。

自分のキャラが仇になるとは笑えてくる。



俺のファンだということがわかり歓喜した。
今まで何度か一緒に過ごし彼女の俺に向ける眼差しに好意を見るも、それが果たしてアイドル中島健人に向けているものなのか、ひとりの男として見てくれているものなのか、俺のファンだと知ったからこそ、その区別がよくわからなくなった。




恋愛は押し引きが大事だなんて言うけれど、
自分が引けば彼女は離れていってしまいそうで。

やはり押すしかないじゃないか。




そうやって次の約束も、誘うのはきっと自分からだ。

それでもいい。


他のやつなんて見ないで。
俺に、恋をしてほしい。



どうか早く俺に堕ちて。

91→←89



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (89 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
174人がお気に入り
設定タグ:SexyZone , 中島健人 , 菊池風磨   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:にこ | 作成日時:2021年9月25日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。