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そこには、大勢の信者から称賛を浴びている悟と、
白い布をかぶせられた理子の遺体。
悟「遅かったな傑。A。
いや早い方か、
都内にいくつ盤星教の施設があるかって話だもんな」
傑「悟...だよな...?」
傑がそう尋ねる理由は私もすぐにわかった。
うまく言うことはできないが、雰囲気、オーラが違う。
覚醒。
そう、覚醒という言葉がぴったりハマる。
恐らく悟は反転術式を死の淵で会得した。
彼は別人のようだった。
私たちは集まる。
悟「...2人とも、硝子には会えたんだな。」
『うん、死にかけたけどなんとか戻ってこれたよ。』
傑「Aの呪霊にも助けられたんだ。
私たちは問題ないよ」
悟に抱えられた理子の遺体が目に入る。
『...私たちに問題がなくても、仕方ないよ......』
周りの教徒たちは、顔色ひとつ変えず、
気味の悪い笑顔を貼り付けて拍手をする。
......愚か、愚の骨頂。
なんなんだコイツらは。
理解できない。
したくもない。
_____________気持ち悪い。
傑「...A。」
傑の手が私の手を包む。
無意識に爪が食い込むほど手を握りしめていた。
傑「...戻ろう」
その声は一見私を諭しているようで、
自分自身の怒りを無理やり抑えているようにも聞こえる。
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作者名:綾ゞ | 作成日時:2020年12月4日 20時