この人たち、どうにかなりませんかね「青葉城西」

どうにかして32 ページ35

及川side



こんなこと




俺が止める資格なんてない



国見ちゃんがどうしてこうなっている


かを、知っているから



今、何を思っているか



分かっているから


でもね、国見ちゃん




Aはそんな事望んでないよ



及川「ヤケクソになって、なにか変わる
？」




国見「………」




及川「1人でいじけて、逃げて、怒
って」



国見「………」



及川「お前の好きなAが、
喜んでくれると思う？」




静かな体育館の中


俺の声だけが響く




今の国見ちゃんはボロボロで


疲れ果てて



心もぐちゃぐちゃで




でもね、国見ちゃん



及川「俺は、お前の気持ちを分かっ
てあげられないかもしんないけど、
少なくとも、振られたからと言って
Aは離れるようなやつじゃないよ」



国見「………」




国見ちゃんが、1番分かってるはず



俺の知らないAも



なんど国見ちゃんに嫉妬したか





及川「俺らも、離れない、だから。
1人で抱え込むのはよしてよ」



岩泉「俺らだって馬鹿だから、アイツ
を傷つけちまう時だってある、
信じてるとか言いながらチームは
バラバラになる時だってあるし、
けど、お前はそこで諦めるような
奴か？」



金田一「岩泉さん、カッケー！」




及川「………及川さんよりかっこいい
事いうの禁止」



岩泉「ああん？」









国見「……ぷ…」




「「え」」





松川「国見が」


花巻「笑った？」




俺達のやり取りを見ていた国見ちゃんが



珍しく笑っていた



金田一「最近、国見は笑いますよ
、多分、アイツの影響」


国見「金田一、黙って」







でも、壊れなくてよかったよ




国見「迷惑かけて、サーセンした」





ぺこりと頭を下げ謝罪した国見ちゃん



俺達は顔を見合わせ、ニっと笑った

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