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「え、これ…」
JK「もう一個のアメリカ土産」
白くて高級感漂うその小さな箱、そして有名ブランドの名前が入ったリボン。
さすがの私でもそれが一体なんなのか分かった。
…アクセサリー、だよね。多分。
あれが逆にアクセサリーじゃなかったらもはや一体なんなんだって感じだけど。
そんな高価なもの、もらえないよ。
そう言おうとしたけれどその言葉は飲み込んだ。
私が受け取ってくれるのか心配そうに見つめる彼を見ているとそんなことは言えなかった。
彼がアメリカにいる間に私のことを思って選んでくれたもの。その姿を想像すると、胸がギュッとなった。
「…もらってもいいの?」
JK「もらってほしくて渡してるんだから」
私の言葉にジョングクは安心したように笑った。
彼から受け取ったその小さな箱を丁寧に開けていく。
そんな私の様子をまた心配そうにじっと見つめるジョングク。
「…ブレスレットだ」
そこに入っていたのは、華奢なデザインのピンクゴールドのブレスレット。
きっとどんな洋服にも合う大人っぽくて落ち着いたデザインのものだった。
JK「俺、誰かにこうやってアクセサリーとかプレゼントしたことないから、ヌナが気に入ってくれるか分からないけど…」
少し不安げに、そして照れ臭そうにそう言う彼。
彼のその言葉にこれ以上ないぐらい胸がぎゅーっと締め付けられる。
「…ほんとにありがとう、すごい可愛い…」
私がそう言うと彼はまた安心したように笑って
JK「俺がつけてあげてもいい?」
そう言ってブレスレットを箱から取り出した。
私の左手首にその華奢なブレスレットをふわりと巻いて金具を留めてくれるジョングク。
JK「…はい、できた」
思わず腕を少し上にあげてそれを見つめる。
光に照らされてキラキラとひかる装飾品がとても綺麗で、そしてそんな私の様子を嬉しそうに見つめるジョングクがとても愛おしかった。
「…私これ一生大事にするね」
JK「ふふ、一生なんて言わなくてもまた新しいのプレゼントするから」
彼は私の言葉にまた嬉しそうに笑った。
そんな彼を見ていると、
"ジョングクのことが好き"
今まで気づかないようにしていたその感情は、心の中にあまりにも綺麗にすとんと収まった。
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作者名:ナノカ | 作者ホームページ:
作成日時:2020年3月31日 19時