『カラコロ。』（tkxin） ＝氷砂糖・１＝ 〜雄也サイド〜 ページ14
誰も居なくなった校舎に、一つの明るい
暗い廊下を歩いて、俺は保健室のドアを開ける。
「どーもぉ〜〜。」って、窓辺の机に居る
細い後ろ姿に声を掛ける。
「あー・・高木せんせー・・」
素っ気無い声が、白衣の後ろ姿から聞こえる。
「伊野尾先生？」
「んー・・。何？」
カリカリと書き物をし
忙しそうな伊野尾先生の後ろ姿を見ながら
一歩保健室に足を踏み入れ
「伊野尾先生＿＿＿
もうすぐ７時になりますけど・・？」
作業の手を止めず視線は机の上のまま・・
「ええ・・。」
か――っ、そっけねぇ〜〜。
「いや、伊野尾先生。ええ、じゃなくてー
そろそろ帰らないんですか？」
「まぁー・・あと少ししたら帰りますので
どーぞお構いなく。」
そうあしらわれ、少し年下の俺はムキになる＿＿＿
遠慮がちに保健室に入っていた俺はムキなって
スタスタと歩いて伊野尾先生に近付き、背後に立った。
細い肩に、そっと手を置いて
「俺、車で来てるんで・・よかったら送りましょうか？
終わんの、待ってるんで＿＿＿」
少し揺れた肩に、手応えを感じたが・・
パシッと手を払いのけられ
「大丈夫なんで、お構いなく。
どうぞ先帰って＿＿。」
そう俺を見て、冷たく言った伊野尾先生の
潤んでみえる唇からカラコロと音が聞こえた。
「伊野尾先生、何か食ってます？
飴かなんか・・舐めてんっすか？」
「ちょっ＿＿＿人の話し聞いてる？！」
「何・・何の飴舐めてんっすか？
なんか＿＿＿」
そう言ってスッと伊野尾先生の唇に
顔を寄せ
「・・先生の唇から＿甘い匂いしますね？」
「はぁ？！何言ってんの、キモッ。
ちょ、ちょっと近いっ＿＿離れてっ。。」
冷たく言って、綺麗な細い指で
俺の頬を、ぐぅ―――っと押す。
「伊野尾せんせぇ〜〜。いいじゃないっすか〜
教えてくださいよ〜。何食ってるんっすかー。」
「もぉ〜〜。うるさいなぁぁ〜〜っ。
こ・お・り・ざ・と・うっ。。」
「氷？？」
「そ〜〜。氷砂糖っ。
氷砂糖食べてるのっ。」
「へぇぇ〜〜。氷砂糖かー。」
「そうっ。もーいいでしょ、帰ってっ。」
「氷砂糖かぁ〜・・洒落てるな〜。」
「しゃれてなぃぃ。」
「いつも食ってるんっすか？」
「・・もぉ〜〜・・。
いつもは食べてない、砂糖だから。
ここぞとゆう時だけっ。はい、終わりっ！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 505人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あひる☆(プロフ) - konokuroさん» わぁ〜このちゃんだ〜☆うっでしー。最高ありがとぉ〜〜！！ (2018年10月5日 14時) (
レス) id: c4bfe5cba0 (このIDを非表示/違反報告)
konokuro(プロフ) - あひる☆さん» 完結、おめでとうございます！やまさん、やぶさんから始まり次から次へときゅんきゅんしました(〃ω〃) じんじん。最高です！ (2018年10月4日 19時) (レス) id: 8ceddc39fa (このIDを非表示/違反報告)
あひる☆(プロフ) - konokuroさん» きゃふっ。。ありがと〜〜。うん！！そうなんだぁ〜〜ありさんちねさんだよ〜（ё）がぁがぁ。がんばるぞぅー。 (2018年9月23日 19時) (レス) id: daf5fa2131 (このIDを非表示/違反報告)
konokuro(プロフ) - あひる☆さん» たかさん、いのさん読みました！！いのさん、かわいすぎ(〃ω〃)いのさんに悶えてるたかさんもいいですな。次はありさん、ちねさんですか！！楽しみにしてます(〃ω〃) (2018年9月23日 12時) (レス) id: 8ceddc39fa (このIDを非表示/違反報告)
あひる☆(プロフ) - konokuroさん» わぁ〜ぃ。このちゃんきてくれたー（＾−＾〃）たんのうしてくれたんだぁ〜♪よかった〜！そうそう次はたかさんいのさんだよー。たんのうしてくれるといいなぁ〜(^o^)丿 (2018年9月22日 17時) (レス) id: c4bfe5cba0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あひる☆
| 作成日時：2018年9月15日 13時
