反社(本業)とJK【東リべ】

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大寿の運営するレストランに入れば、個室に通されるのはいつもの事だ。会う度に必ずディナーは大寿の店。どれもこれもが美味しくて、Aはそれが楽しみでもあった。





｢最近、学校はどうだ。親父さんが死んだことで結構騒がしくなったんじゃねぇか？ニュースにもデカく取り上げられてたろ。｣

｢そうでもなかったよ。マスコミも来なかったし……でも野次馬は多かったかも。でもみんなもいたからなんともないよ。｣

｢そうか。そのうち、お前の養親にも挨拶にいかねぇとな。都合の良さそうな日連絡しろ。調節する。｣

｢う、うん、聞いとくけど……仕事忙しいみたいだから難しい……かも……？｣

｢それでも聞いとけ。一応お前の兄貴って立ち位置だからな。｣





彼ら昔から横暴なところはあったし、手が出やすいところがあった。今は一経営者ということもあり、昔に比べればその性格は丸くなったようにも思える。しかし、過去のやり方はともかく、兄妹を愛する気持ちは昔から変わらないようで、異母兄妹である彼女のことも可愛い妹として愛していた。兄らしいことなんてほとんどしてこなかったが、兄として彼女を引き取った養親に挨拶をしておきたいらしい。

ただ、彼女にとってそれは大きな問題になる。彼女どころか、養父である明司にとっても、一緒に住んでる灰谷にとっても大問題だ。なんて説明するべきか、と考えた後、とりあえず住んでいる相手が養父出ないことだけは説明しておこうと頷いた。





｢あ、あのね、大寿くん……｣

｢なんだ。｣

｢あのね、ほら、知り合いの人に引き取ってもらったって言ったけどね、その……｣

｢……なんだよ。｣

｢あのね、その、名前だけはその人の子供なんだけど、住んでる人が違う人で………｣

｢………何言ってんだ？｣

｢あの、お付き合いしてる人のお家に……｣





からん、と音を立てて、大寿の左手に持たれていたフォークが皿の上に落ちる。ぽかんと開いて塞がらない口ははくはくと動かされ、目は大きく見開かれていた。こんな顔見た事ないな、なんて呑気なことを考えてしまう。





｢つ、つ、……同棲してるってことか！？｣

｢そ、そう、なる……のかな……｣

｢お、お前……おま、………まて、整理するから待て。｣





何か言いたげな大寿だったが、一度落ち着くべきだと思ったのか大きく深呼吸をした。そんな姿今まで一度も見た事がない。

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