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「と、まぁ、そう云う訳で、中也君と仲良く成ったのです!」

えへん!と胸を反らしてわたしは云った。

「成る程な…善い奴じゃ無ェか?俺」

少しどや顔をする中也。

「いい奴です!」

或日を境に突然消えちゃうけど…

「て云うか…手前も異能力者だッたんだな」

染々…と云った風に中也は云った。

前も…話したのにな…

わたしは独り悲しくなる。

しかし直ぐにそんな感情に蓋をする。

「うん。でも天の啓示みたいで制御出来ないんだけどね…」

「へぇ、良いじゃ無ェか、天の啓示」

「中也君の異能力の方が良いよ。

重力操作って格好良いもん!わたし、大好きだよ?」

「有り難とな」

中也は優しくわたしの頭を撫でた。

「うん…でもわたし、中也君がポートマフィアの幹部だ何て、一寸驚き」

「他言すンなよ?したら──」

「大丈夫だって!」

──最悪処刑…

少し怖くなって努めて明るい声で中也の先の言葉を遮った。


やっぱり、中也は遠い存在だ。

何か…

あの頃が、懐かしい。


今隣に居る彼は、あの頃の中也なのだろうか。


わたしが探し求めていた、中也なのだろうか。


「安心しろ、俺がAを護る」

……あの頃と同じ言葉。

ハッとして横を見る。

わたしが惚れた背中が其処にはあった。


「安心、した…」

紛れもなく、

わたしが好きな中也だ。

中也は、中也だ。

当たり前の事を自覚して、ストンと重い荷物が下りた気がした。


もし、許されるのなら…

今日だけは、許される様な気がして、

中也の膝に頭を乗せて寝た。




中也はやっぱり優しく頭を撫でてくれた。

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設定タグ:文スト , 中原中也 , 文豪ストレイドッグス   
作品ジャンル:恋愛
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爽斗 - せれな さん» 本当ですか!!ありがとうございます!!頑張ります!! (2021年8月27日 22時) (レス) id: 5b5562e114 (このIDを非表示/違反報告)
せれな - 本当に面白いです これからも応援しています! (2021年8月25日 20時) (レス) id: 6fed7b85b5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:爽斗 | 作成日時:2021年7月15日 2時

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