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不発 ページ11

「もしもし、俺だが
………成る程な、そっちで処理出来るか?
…………嗚呼、いざと云う時は…
……マァ話は最後まで聞け。いざと云う時は広津を頼れ。
………はぁ、此方から話は通しておくから
……そうだ、無理するなよ。
広津以上に爆弾の不発処理で頼りに成る様な奴は…………………今はもう居ないからな」


わたしたちは今、太宰の元へと歩いて居た。

無論、太宰の居場所等知らない。

その時だ、電話が掛かってきたのは。

そしてわたしは、中也について何か判ることが有るかも知れないと思い、耳をそばだてて居たのだが…
幾つか…

先ず、爆弾って何!?
そして、『今はもう居ない』の意味。

爆弾とか、そう云った方面の仕事なのだろうか。
しかも、部下と話して居る様だったし、其れなりに地位は高そうだ。
服も家も高級だしね。

『今はもう居ない』
此れからわたしが推測したのは、そう、死。

もしかしたら中也は、死に面する様な爆弾処理もするような危険な仕事に就いているのでは無いだろうか。


……………………


否、と頭を振る。

未だ断定するのは早いし、そもそもだから何だって云うのだ。

中也が就く職が何であれ、わたしは中也が好き。

其れでいい。

未だ、其れでいい。


━━━━
━━

少し歩いて行くと川に辿り着いた。

わたしの家の近くの川だ。

「悪い、此れから仕事が入った。家、近くだろ?今日は先に帰ってくれ。じゃ、又な」

中也に仕事が入ったのは、二本目の電話で云っていた。
わたしの家の場所も云っていた。
特に何も気になる所は無い。

だが…

「『又な』って云った!又、会える!え〜如何しよ、明日?明日逢いに行っちゃう?」

『又な』が嬉しくて堪らなかったのだ。

━━━━━
━━

数分後、わたしは太宰と会ったのだが……


結論から云おう。


不発であった。


(爆弾だけに…)

恐怖→←太宰さん



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設定タグ:文スト , 中原中也 , 文豪ストレイドッグス   
作品ジャンル:恋愛
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爽斗 - せれな さん» 本当ですか!!ありがとうございます!!頑張ります!! (2021年8月27日 22時) (レス) id: 5b5562e114 (このIDを非表示/違反報告)
せれな - 本当に面白いです これからも応援しています! (2021年8月25日 20時) (レス) id: 6fed7b85b5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:爽斗 | 作成日時:2021年7月15日 2時

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