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「最初は、本当に妹みたいに可愛がってたよ。でも次第に、プレッシャーもある中で自分なりに頑張って成長していって、そんな強いところがあるくせに、少しだけ心も弱いところもある。そんな君を守りたいって思った」
『(…ぁ、そういう……感じの、ね…)』
間違いなく、“言う”というより“告う”の方が合ってる。
五条先生の言葉にポタポタと雫が落ちて私の手を握る彼の手に落ちていく。
「君は素敵な女の子だよ。こんなマスクなんていらない。前に言ったでしょ?君が狗巻Aであるために、この印がある。僕はそれさえも愛しくてたまらない」
『(……どうして?)』
どうして、そんなに優しい言葉をくれるの?
お兄ちゃんも、先生も。
私、甘えちゃうよ。弱くなっちゃうよ。
「君は愛されていることを知ってるから、それに甘えることなく頑張っているのを僕は知ってる。だから甘えていいし、弱いところを見せたっていいんだ」
『っ…ぅっ…』
「…返事、聞きたい」
今、ここでこの手を振り払って逃げるのは簡単だ。
私は言葉を持てない。彼に一つの愛も囁けない。
いつか傷つける時が来るかもしれない。
でも、それすらも超えて、私はこの人の隣にいたい。
『(…悟さん)』
たまには、素直になってもいい。
たまには、勇気を出して。
たまには、自分の意思で、選んでいい。
私は右手をゆっくり彼の手から離して自分の口元へ持っていき、ファスナーを下ろした。
そして、彼の唇へ自分の唇を重ねた。少し長めに唇を落とし、そっと離す。
『す、き…』
小さな声で、でも気持ちをいっぱい込めて。
すると、急にボンッという音が合いそうな感じで五条さんの顔が赤くなった。
「っえ…?ま…?ぅっあ"ー」
五条さんは怖いくらい唸りながらヘナヘナと頭を抱えて地面へ着地していった。でも何故か手は離れてない。
「かわいすぎ…」
『?』
ということで、晴れて五条さんと恋人になりました。
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水原カノ(プロフ) - セラさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです╰(*´︶`*)╯♡ (8月17日 20時) (レス) id: dc8eb8059d (このIDを非表示/違反報告)
セラ - とても、面白いです! (8月17日 8時) (レス) @page7 id: 26f04b139a (このIDを非表示/違反報告)
水原カノ(プロフ) - にこさん» コメントありがとうございます!♡イメージ画…!考えたこともなかったです!検討してみます(*'▽'*)ありがとうございます! (2022年11月1日 17時) (レス) id: dc8eb8059d (このIDを非表示/違反報告)
水原カノ(プロフ) - いつから俺を、人間と錯覚していた、、?さん» コメントありがとうございます(*´꒳`*)お返事が遅くなってしまいすみません!探し求めていたものがあってよかったです〜!引き続きお楽しみください!! (2022年11月1日 17時) (レス) id: dc8eb8059d (このIDを非表示/違反報告)
水原カノ(プロフ) - ナナ宮さん» コメントありがとうございます!(о´∀`о)返事がかなり遅くてすみません…。お兄ちゃん設定たまらんですよね!楽しんでくださり何よりです! (2022年11月1日 17時) (レス) id: dc8eb8059d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水原カノ | 作成日時:2021年9月3日 16時