MEMORY 【影山飛雄】

12. 優しさは、頼りたくなる ページ12

…






　この4人も
　模試に行ってる3人も

　いつだって
　私を助けてくれる。




　泣いてる私に
　いつも笑顔を与えてくれる。

　どうしようもない壁にぶつかった時
　一緒に立ち向かってくれる。




　わかってる、私は弱いって
　自分で立ち向かわなければならないのに


　私は守ってもらってばっかりだ。
　でも、皆の優しさに頼ってしまう。









　「…ごめん。
　 俺が残ってればよかったね。
　 怖い思いさせなかった。」






　そう及川が言う。
　3人も頷いたり声をかけたりしてくれる。






　『…違う、違うの。
　 怖かったんじゃないの。私が、
　 勝手に…傷ついただけだから。謝らないで』







　私が勝手に、走って。
　勝手に見ちゃって。
　勝手に傷ついただけだから。









　『それと、怖くなかった。
　 蹴り飛ばしちゃった』







　「「「「は？…さすがだな」」」」









　そう声がそろって
　なんだかおかしくなって笑ってしまった。





　そしたら4人も笑いだして。








　なんだか気持ちが軽くなった。
　ありがとう。皆





　この際だから決めた。









　飛雄とあんまり関わらないようにしよう。
　これ以上想いが大きくなる前に。




　彼氏を作ろう。
　新しい恋を見つけよう。






　そして、





　早く今の家を出よう。


　東京に、進学して。
　飛雄と









　






　




　サヨナラしよう。







　









…

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