検索窓
今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:1,250,805 hit

番外編 健人くんの執事4 ページ44

.





コンコン





健人くんの部屋のドアをノックすると

「はい」と落ち着いた声が返ってきた





勝「…いま大丈夫ですか?」


健「あぁ…いいけど」





さっきのことがあったせいか

僕らの間に少し気まずい空気が流れる。





勝「あの…さっきはごめんなさい」


健「いや、俺の方こそ…」





明日は卒業式だっていうのに

机の上には大学の参考書が広げられていて

すでに自分で勉強を進めているようだった。







勝「…健人くんは、
いつもそうやって完璧を守ってきたんですよね」


健「え…?」


勝「いま見ました、これ…」





僕がシワのついた成績表を広げると

健人くんは気まずそうに視線を逸らした。





勝「この時だけ…1番じゃなかった」





ボールペンで黒く塗られたところをよく見ると

この時だけトップじゃないことが分かった


きっとさっき健人くんが怒ったのは

これを見られたと思ったからだったんだろう。






健「…自分のこと、過信してたんだ。
中学で1番取れてたから大丈夫だって」


勝「どうして…何でそんなに完璧にこだわるんですか?」


健「…完璧じゃなきゃ周りに認めて貰えないだろ!!
父さんや母さんの期待を裏切りたくないんだよ!!」





初めて、健人くんが僕の目を見て言った。



言った後に健人くんは我に返って
また僕から視線を逸らした。






健「ごめん…今の忘れて」





さっきの言葉はきっと健人くんが今までずっと

心の中に秘めてきた本音で、






何でも出来て完璧な中島健人という人は

本当は誰よりも認められたくて

誰よりも愛されたいと願う人間だったんだ





そんな健人くんに

僕は何が出来るんだろうか?







勝「僕は……」




.

番外編 健人くんの執事5→←番外編 健人くんの執事3



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (582 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1695人がお気に入り
設定タグ:菊池風磨 , 中島健人 , SexyZone
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

- 私の執事のカノジョ4 の【アロマディヒューザーに】→アロマディフューザー だと思います。 (2019年6月1日 0時) (レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
赤と紫LOVEなセクガル(プロフ) - ハルさん» 健人先生発音に厳しいって笑笑 せくすぃぞーん とか とぅうぃーくすとかぶぃしっくす とかってことですよね?笑笑 (2016年8月29日 20時) (レス) id: b6f9108482 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ふらわーふぉれすと。さん» 破天荒な小説目指してるのでつい…(笑)移行後もぜひ風磨執事に振り回されて下さい(o´ω`o) (2015年12月5日 10時) (レス) id: 761f4428fd (このIDを非表示/違反報告)
ふらわーふぉれすと。(プロフ) - 目次見たときに、え?健人で終わっちゃうの??って騙されました(笑)移行で良かったです~!移行後も楽しみにしてます♪頑張ってください! (2015年12月5日 9時) (レス) id: 4ea900b7f5 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - aaaさん» あとがき書きながらニヤニヤしてました笑 パート2でまたお会いしましょう! (2015年12月5日 9時) (レス) id: 761f4428fd (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ハル | 作成日時:2015年11月12日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。