番外編 実戦形式 その1 ページ37
「ポエムって、何スか？」
突然切原が、
小野寺と柳生に尋ねてきた。
「＿＿＿＿ええっと、
なんでこうなったの？」
「実践の方が、まだわかりやすいと思いまして。」
小野寺は切原に説明しようとしたが、
柳生がそれを止めて、「ちょっと待っててください。」
と、数分後、テニス部レギュラーを連れてきて何やら大事に……。
「うん、一番文句言いたいの、私ね？」
「どうせ暇だろう？」
幸村の隣にいる少女は不貞腐れた顔で
席へと座った。
「第一なんでポエムなんて」
「面白そうじゃないか。
じゃあ早速、やろうか。」
突然来て、突然「制作」の合図を出され
「嘘だろ？！」と驚きを隠せないレギュラー陣。
だが、断るわけにも行かず、
ただみんなして、机の上の白紙と睨めっこ。
「＿＿＿＿＿はい！」
暫し沈黙の中、声を上げたのは切原だった。
彼の顔を見ると、随分と自信あり気な表情。
「ええっと、コホンッ！
「英文の ミケとブスって なんスかね？」」
「切原くんそれ、ポエムじゃなくて俳句だから。」
「何をやっとるか赤也！
『たるんどる 貴様真面目に やれんのか』だ！分かったか？！」
「真田くんは文章だよねそれ？！
それ短歌じゃなくて、直接言う方が早くない？
切原くん、間違ってるから頷かない！」
真田の俳句に納得していた赤也に
すかさずツッコミ。
何をやってるんだ真田弦一郎。
切原に真田、二人揃っての珍回答に
柳生は深くため息。
これでは身内の恥を晒しているだけではないか…。
「はーい、じゃあ、俺も天才的な短歌
聞かせてやるぜい？
『ガム欲しい りんごとバナナ 迷うなあ』だ！」
「丸井くん、それ心境だよね？
迷うんだったら、両方買えば良いんじゃないの？」
丸井は「ああ、そっか！」とガムを膨らます。
なんだこれは次は人生相談？
というかお菓子相談？！
「じゃあ、次は俺じゃき。」
「仁王くんはわかってると思うんだけど…」
小野寺は、
あの日記に書いたポエムが
仁王だと知ったのは、ここ最近の事だった。
あれをすぐに思いついたぐらいだから
絶対にまともなポエム、
書いてくれると思うんだけど…
やはり心配である。
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作者ホームページ：なし 作成日時：2015年10月25日 21時
