検索窓
今日:33 hit、昨日:19 hit、合計:47,009 hit

第9話 昼休みの過ごし方 ページ11

次の日、





「小野寺さん…
お昼にまで来なくても大丈夫よ?」


「いえ、暇なので。」


「そう?」



昼食の時間、私は図書室に向かった。





図書委員会の仕事は、昼休みと放課後にある
だけど、図書室にはあまり人が来ないため
昼食時は無しで良かった。


だけど私は、日記の返事が気になって
昼食の時間にこの場所にやってきたのだ。





「じゃあ、先生は司書室にいるから
何かあったら呼んでちょうだい?」


「はい。」



先生が司書室に入ったのを確認すると
私は本棚へ向かう。




そこには、昨日と同じところに入れたノートが1冊
ページを捲ると
私が書いた文の下に




“ありがとうございます。
じゃあ、自己紹介をしましょう。”




「…うーん。」




自己紹介…か…




もしもここに組みと名前を書いたら
この人は私のところに会いに来るだろうか




私はカチカチッ、と芯を出し、
ノートにスラスラと書き始めた。








-






「柳生くん、柳生くん!!」



HRの後、教室に飛び込んできた
茶髪の三つ編み少女。



「なんですか、駿河さん。」



柳生は、半歩後ろに下がり
警戒態勢で彼女の話を聞く。


なぜならば、彼女は何をするか分からないから。
彼女は立海大のテニス部マネージャーで、
仕事も器用にこなすし、愛想もいい。
だが、




「中庭の掃除をしてたらね、女子の」


「ああ、もう十分です、結構です。」



柳生は駿河の言葉を阻止した
なんとなく、次言うことが予測できてしまったから。




「あれ?柳生くん、どこ行くの?」


「図書室ですよ、今日の練習は休みでしょう?」




彼女は首を傾げて、そうだっけ?と
質問を質問で返してきた。




「…マネージャーなんですから、
きちんと話は聞いておいてくださいね。」



「はーい。」

第10話 嗅ぎつける→←第8話 並べて置いてある



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (83 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
61人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者ホームページ:なし  作成日時:2015年10月25日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。