第9話 昼休みの過ごし方 ページ11
次の日、
「小野寺さん…
お昼にまで来なくても大丈夫よ?」
「いえ、暇なので。」
「そう?」
昼食の時間、私は図書室に向かった。
図書委員会の仕事は、昼休みと放課後にある
だけど、図書室にはあまり人が来ないため
昼食時は無しで良かった。
だけど私は、日記の返事が気になって
昼食の時間にこの場所にやってきたのだ。
「じゃあ、先生は司書室にいるから
何かあったら呼んでちょうだい?」
「はい。」
先生が司書室に入ったのを確認すると
私は本棚へ向かう。
そこには、昨日と同じところに入れたノートが1冊
ページを捲ると
私が書いた文の下に
“ありがとうございます。
じゃあ、自己紹介をしましょう。”
「…うーん。」
自己紹介…か…
もしもここに組みと名前を書いたら
この人は私のところに会いに来るだろうか
私はカチカチッ、と芯を出し、
ノートにスラスラと書き始めた。
-
「柳生くん、柳生くん!!」
HRの後、教室に飛び込んできた
茶髪の三つ編み少女。
「なんですか、駿河さん。」
柳生は、半歩後ろに下がり
警戒態勢で彼女の話を聞く。
なぜならば、彼女は何をするか分からないから。
彼女は立海大のテニス部マネージャーで、
仕事も器用にこなすし、愛想もいい。
だが、
「中庭の掃除をしてたらね、女子の」
「ああ、もう十分です、結構です。」
柳生は駿河の言葉を阻止した
なんとなく、次言うことが予測できてしまったから。
「あれ?柳生くん、どこ行くの?」
「図書室ですよ、今日の練習は休みでしょう?」
彼女は首を傾げて、そうだっけ?と
質問を質問で返してきた。
「…マネージャーなんですから、
きちんと話は聞いておいてくださいね。」
「はーい。」
61人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者ホームページ:なし 作成日時:2015年10月25日 21時