〜プロローグ〜 ページ2
カキ―――――ンッ
ピピーッ
外からは
騒がしい運動部の音
時々、
叫んでいる声も聞こえてくる
「…よし。」
放課後の図書室
生徒や先生、誰一人もいない
静かなこの空間に
少女が一人、本の整理をしている
「____あれ?」
本棚を見て、
ふと、ある事に気がついた
「…読みかけの本がない。」
今日の昼、確かにあった本は
本棚から消えていた
「あれ、この本て、結構マイナーな」
「すいません。
本を返しに来たのですが____」
人の声がした
私は慌てて台車に隠れ
入ってきた人物の様子を伺う
「…誰もいない様ですね。
仕方ありません、ここに置いておきましょう。」
それだけ言うと、
その人は図書室から出て行った
私がカウンターへ向かおうとすると、
扉が開いて、用務員さんが入ってきた
「もう下校時刻は過ぎてるから、
早く帰りなさい。」
私はカウンターを見ることができず、
そそくさと図書室を出ることになった。
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作者ホームページ:なし 作成日時:2015年10月25日 21時