242：眠れる獅子 ページ44
甘ったるい猫なで声。
けれど、絶対に視線を逸らさない猫のような瞳は獣以外の何者でもない。
首筋を撫でられ、もう片手で胸の上を撫でられる。
官能的な手つきだと言うのに、心底恐ろしい。
蛇の胃の中でどんどん溶かされていく気分だ。
なんなんだこの女。
違う。俺が思っていたのと違う…！
思い描いていたのと違う…！！
途端に男は怖くなり、叫び声と共にほぼ衝動的にナイフを振った。
Aの白い頬を切りつける。
ぷつ、と赤い血が小さく弾け液だまりを作り流れる。
けれど、Aは全く動揺しない。
男の胸の上をぐっと押した。
「逃げれば良かったねぇ」
男は、生まれて初めてその時後悔というものをしたのだが、気づいた時にはもう生命というものを手放した後だった＿＿＿＿。
ヒソカは一人の少年と対峙していた。
正しくは、地にへばりつきこちらを睨み付けてくる少年と。
背越しに少年は「プレートなんて要らない」としきりに訴え睨む。
確か、ゴンなんて名前だったか。
「そう言うなよ♤」
彼の気配の消し方は本当に見事だった。
ヒソカ自身も気づいてなければ、Aも気づいていなかったのだから。
これが我流ならば、尚凄い。
「それは貸しだ。いつか返してくれればいい♢」
それじゃ、短く言い残しヒソカはその場を去ろうとした。
その時、雑草同士がガサと擦れ合う音が鳴る。
ヒソカは振り向いた。
「借りなんて、真っ平だ…ッ！」
筋弛緩剤を撃たれたというのに、ゴンは震える足で何とか立ち上がっていた。
44番のプレートをこちらに突きつけて、もはやそれは彼の意地で成り立っているものであった。
「断る。今の君は、ボクに生かされてるんだ♢」
そう。
今、ゴンはヒソカという生物を前にしているのだ。
圧倒的な力の差がそこにはあって、もう戦う事なんて出来ない体をゴンは持ってしまっている。
ライオンと肉塊。
どちらか強いか以前に、捕食されるかなんて誰でも分かる。
今のゴンは、ウサギにも満たない。
それを前にして、ライオンは捕食しないようにしているのだ。
「君がもっと殺しがいのある使い手に育つまで、」
ヒソカはゴンに近づく。
「君はずっとボクに生かされているんだよ♧」
己の流儀の為だけに、今は捕食しない。
「ボクの顔に一発殴りを入れられたら、そのプレートを貰おう」
こうやってね、ヒソカが拳を振り被ろうとした瞬間。
森がざわめいた。
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鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» し、した…！！！って感じですよね…！絶対無茶苦茶な会話してますよ…おわーーテスト頑張ってください；；テスト明けいっぱい楽しめるよう、沢山お話作っておくので…！いつも応援されている身なので、今回ばかりは私が応援を！頑張って！！ (2021年5月28日 19時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト - きゃーーーー(/ω＼)ｷｬｰ〜ついに、ついに、キッッッッッッッッスですか。確かに、早く旅団との絡みもみたい(*´-`)クロロと4人での会話なんて、めちゃくちゃテンション上がりますo(*≧∀≦)ﾉただ、テスト期間なのでこれからコメントするのが、少なくなりそうです(..) (2021年5月28日 16時) (レス) id: 6f62e33b14 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» そうなんですよね…！意外と真面目な戦闘シーンって無くて、今後もちょくちょく出てきます…！たまには2人とも動ける人なんだから、目一杯動いてもらいたくて！ (2021年5月26日 23時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト - ヤバイ、かっこいいぃぃぃぃ＼(^-^)／ヒソカとの真面目な戦闘シーンって、今までなかったからすごく興奮しました(*´-`)『その時…』って何があったのぉぉぉ (2021年5月26日 19時) (レス) id: 6f62e33b14 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» 絶対2人に「それは無理がある」って言われるけど、「は？」って言って黙らすんだろうなと書きながら思いましたね笑数話殺伐とした内容が始まりますが、殺人鬼と暗殺者の真骨頂だと思うのでお楽しみに…！！！ (2021年5月24日 22時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2021年4月14日 1時
