検索窓
今日:71 hit、昨日:50 hit、合計:131,091 hit

237:謎の会合 ページ39

「いやぁ、ごめんごめん。油断していて逃しちゃったよ」

ヒソカの背後から現れたのは、301番。
針頭の男。

なんだこの人。

ゴンは息を殺したまま、動向を伺う。

「嘘ばっかり♢」

「ヒソカだって、たまに掛けるだろ?情けってやつ」

371番のプレートを取りながら針男は言う。
ヒソカはその彼の背中に「ボクは、ちゃんと相手を選ぶよ♧」とキッパリ返した。

「ヒソカ、このプレートはやるよ。俺が欲しかったのは、371だし」

懐から取り出したプレートを、針男は指で弾く。
地面に落ちたプレートをヒソカが取ると、そこには80の数字が。

「これ誰の?」

覚えのない数字に、ヒソカが針男へ尋ねたその時。


「私の事狙った奴のプレート」


正しくは、私とイルミだけど。
付け足しながら、茂みの中から現れた姿。
ゴンは目を丸くした。


ウサちゃんだ…!


ヒソカは上機嫌に振り向くと、「A〜♡」と口に出した。
ゴンは聞き覚えのない名前に首を傾げる。

ウサギの姿を前にしたヒソカは、ゴンが呆気に取られる程別人だった。
というか、機嫌が良いだけなのかもしれない。
ウサギに近づき抱擁を交わそうとするが、片手で腕を払われている。

「ソイツ、姉さんの事撃とうとしたんだよ?一気にむかついちゃってさ、殺した」

80のプレートを指差しながら、針男は言った。


姉さん…?


ゴンの前では、理解の追いつかない会話が繰り広げられている。


針男は、突然顔の針を抜き出す。
一個、また一個。
その度に顔がボコリと変形を遂げるのだ。
そして、全部抜き取った時現れたのは、針男からは程遠い長髪で美形の男だった。

「ふぅ、スッキリした」

真っ黒で猫のような瞳をぱちぱちと瞬かせる。

「アンタ絶対その見た目の方が落ち着くわよ」

「俺は両方好きなんだけどなぁ」

言いながら、土を掘り出す長髪の男。
そして、その男は粗方土を掘り終えると、その穴に入り込み潜っていってしまった。
やっぱりゴンの頭では理解が追いつかない。


「君は戻らないの?」

ヒソカは切り株に座り直し、ウサギに尋ねる。

「バレたら嫌じゃない」

「大丈夫だろ、誰も居ないし♤」

ヒソカはくくと喉を鳴らす。
ウサギはため息混じりに「私を尾行してる奴は、死ぬってカウントか」と呟くとウサギ頭を脱いだ。

ゴンは目を丸くする。
着ぐるみの中から姿を現したのは、驚く程美形の少女だった。

そして、少女は軽く辺りを見回すと首の後ろに手を回す。
スッと引き抜いたのは、一本の針。

238:正真正銘の姿→←236:愛が重たい



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (194 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
279人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» し、した…!!!って感じですよね…!絶対無茶苦茶な会話してますよ…おわーーテスト頑張ってください;;テスト明けいっぱい楽しめるよう、沢山お話作っておくので…!いつも応援されている身なので、今回ばかりは私が応援を!頑張って!! (2021年5月28日 19時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト - きゃーーーー(/ω\)キャー〜ついに、ついに、キッッッッッッッッスですか。確かに、早く旅団との絡みもみたい(*´-`)クロロと4人での会話なんて、めちゃくちゃテンション上がりますo(*≧∀≦)ノただ、テスト期間なのでこれからコメントするのが、少なくなりそうです(..) (2021年5月28日 16時) (レス) id: 6f62e33b14 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» そうなんですよね…!意外と真面目な戦闘シーンって無くて、今後もちょくちょく出てきます…!たまには2人とも動ける人なんだから、目一杯動いてもらいたくて! (2021年5月26日 23時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト - ヤバイ、かっこいいぃぃぃぃ\(^-^)/ヒソカとの真面目な戦闘シーンって、今までなかったからすごく興奮しました(*´-`)『その時…』って何があったのぉぉぉ (2021年5月26日 19時) (レス) id: 6f62e33b14 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» 絶対2人に「それは無理がある」って言われるけど、「は?」って言って黙らすんだろうなと書きながら思いましたね笑数話殺伐とした内容が始まりますが、殺人鬼と暗殺者の真骨頂だと思うのでお楽しみに…!!! (2021年5月24日 22時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2021年4月14日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。