214:大量遭難 ページ16
その夜、突如現れた飛行船は老夫婦を乗せ何処かへと飛び去っていった。
翌朝になっても、老夫婦を連れた飛行船が姿を現す事も無ければ迎えも来ない。
試験者達は置いていかれたのだ。
それも、孤島に____。
陽が登ってからかなり時間が経った。
外に集まっていた試験者達は、最初こそ考えを喋っていたが変わらない現状に喋るのを辞めていた。
「ウサちゃん、あまり焦ってないね」
座り込むゴンは、立ち竦むウサギへと言う。
ゴンの視線に釣られて、キルアも顔を上げた。
ウサギは二人に目を向けながら「『焦ってなんとかなる自体じゃあないかな、と私は思ってるヨ』」とプラカードを掲げた。
「ウサギ、お前なんか考えでもあんの?」
「『なにも。けど、ウサちゃんなりに考えてはみてるヨン。どうして、私達だけ置いてかれたのかなぁとか置いてく意味ってなんだろうなぁとか』」
思い描いていた返答ではなく、キルアはすぐに興味を失ったよう顔の位置を戻した。
ゴンだけが感嘆の息を吐き出して「ウサちゃんは大人だなぁ」と呟く。
下を見下ろすと、ハンゾーが何やら意見を述べ始めていた。
へぇ、ハンゾー君いざって時そういう立ち回りできるんだ
Aは着ぐるみの中で意外そうな顔をした。
とはいえ、こういった不安を煽る状況で冷静に人間を取り纏める人間は必要だ。
頼りになるわね、Aはへぇと関心の笑みを浮かべた。
その時、横から突然ピンク色の帽子を被った女の子が現れた。
そういえば、私以外に女の子が少しだけ居たなぁ
Aが横目で見ていると、女の子は「見て欲しいものがあるの!」と声を張り上げた。
____。
「A、」
「ウサちゃん。間違えたらバラすよ、ハンゾー君」
「悪かったよ。そのバラすっての何とかなんねーのか…」
ハンゾーはAと船内を歩いていた。
他の面子は、先程通信室で解散したばかりだ。
ピンク帽子の女の子___ポンズに連れられ一同は通信室を訪れた。
一同、とはいっても彼女に着いてきた者は極小数。
現状を知りたい者と、なんとか脱出したい者。
殆どの着いてこない者は、途方に暮れてしまっていた。
一瞬、Aはヒソカとイルミの姿を探したが彼ら二人はこちらに参加するつもりはないらしい。
考えなさいよ、大人でしょ。と言ってやりたかったが、彼らにその言葉が通じるとも思えない。
通信室には、ポンズ以外に通信機を弄る53番ポックルが居た。
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鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» し、した…!!!って感じですよね…!絶対無茶苦茶な会話してますよ…おわーーテスト頑張ってください;;テスト明けいっぱい楽しめるよう、沢山お話作っておくので…!いつも応援されている身なので、今回ばかりは私が応援を!頑張って!! (2021年5月28日 19時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト - きゃーーーー(/ω\)キャー〜ついに、ついに、キッッッッッッッッスですか。確かに、早く旅団との絡みもみたい(*´-`)クロロと4人での会話なんて、めちゃくちゃテンション上がりますo(*≧∀≦)ノただ、テスト期間なのでこれからコメントするのが、少なくなりそうです(..) (2021年5月28日 16時) (レス) id: 6f62e33b14 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» そうなんですよね…!意外と真面目な戦闘シーンって無くて、今後もちょくちょく出てきます…!たまには2人とも動ける人なんだから、目一杯動いてもらいたくて! (2021年5月26日 23時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト - ヤバイ、かっこいいぃぃぃぃ\(^-^)/ヒソカとの真面目な戦闘シーンって、今までなかったからすごく興奮しました(*´-`)『その時…』って何があったのぉぉぉ (2021年5月26日 19時) (レス) id: 6f62e33b14 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» 絶対2人に「それは無理がある」って言われるけど、「は?」って言って黙らすんだろうなと書きながら思いましたね笑数話殺伐とした内容が始まりますが、殺人鬼と暗殺者の真骨頂だと思うのでお楽しみに…!!! (2021年5月24日 22時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2021年4月14日 1時