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211:黒獅子 ページ13

シルバはハッとして、Aに駆け寄った。

恐怖と脅威に脅えたA。
この理解できない状況は、間違いなく体験するには早すぎた。

迎えてはならかった結末に、シルバの心臓は握り潰される思いだった。
衣服が吐瀉物で汚れようとも構わない。

Aの背を撫でて、「ほら、もう大丈夫だ。父さんの真似して息をしてみろ」と優しく告げてやる。

じきにゴトーとゼノも追いつき、二人も同じようにして目の前の惨状に顔を歪めた。

漸く整ってきた呼吸に、シルバが安堵の息を漏らすとAが零れるよう言葉を吐き出した。

「私と…ッ、『エデン』が、知らなかったから…ッ」

「『エデン』…?」

娘の口から出た聞き慣れない言葉。
その時、「シルバ…!」とゼノが叫んだ。

シルバは顔を弾かれるようあげ、ゼノの視線の先を見る。


噴水。
その後ろからぬっと現れた真っ黒な影。


シルバは目を見開いた。


そこに居たのは、真っ黒な体と鬣を持つ赤い瞳の獅子だったのだ____。




____。



「…ッ、」

勢いよく飛び起きると、「びっ、くりした…♧」と声が耳に入った。
Aは不思議に思って声の方を見ると、そこには髪のセットもメイクもしていないヒソカが居たのだ。

Aは顔を顰める。

「…なんで貴方が私の部屋に居るのよ」

「共同部屋でね♢」

ヒソカはベッドの縁に腰掛ける。

「風呂に入りたかったから君の部屋にお邪魔した♤」

なんら悪気が無さそうにヒソカは目を細めて笑う。
Aはヒソカをじとりとした目で見ながら、通りで半裸なわけだと納得した。

「どうやって私の部屋分かったわけ?まさか、各部屋の窓を覗いて回ったなんて言わないでしょうね?」

「くく、さぁどうかな♧奇術師に不可能はないの♡」

「はい出たお決まりのセリフ。不可能はあります」

Aはため息をついた。
髪を払おうとすると、首が微かに湿っていた。

「…ねぇ、私魘されてた?」

首の後ろを擦りながら、Aは尋ねた。
脈絡なく尋ねられたヒソカは、金の瞳を不思議そうに丸くし「よく寝てたみたいだけど♧」と返す。

「…悪い夢でも見たのかい?」

「…いいえ。見てないわ、何も」

Aはヒソカの隣に座り直し静かに返した。
Aの妙な間が、ヒソカに嘘を確信させた。


見たんだな


「そう…♢」

Aが言いたくないなら、それ以上聞く理由はない。

突然、なんの皮切りもなくAが大きく声を上げた。

「やっぱり…!ヒソカ君怪我してるじゃない!」

212:ぐちゃぐちゃ→←210:望まれぬ赤子



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鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» し、した…!!!って感じですよね…!絶対無茶苦茶な会話してますよ…おわーーテスト頑張ってください;;テスト明けいっぱい楽しめるよう、沢山お話作っておくので…!いつも応援されている身なので、今回ばかりは私が応援を!頑張って!! (2021年5月28日 19時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト - きゃーーーー(/ω\)キャー〜ついに、ついに、キッッッッッッッッスですか。確かに、早く旅団との絡みもみたい(*´-`)クロロと4人での会話なんて、めちゃくちゃテンション上がりますo(*≧∀≦)ノただ、テスト期間なのでこれからコメントするのが、少なくなりそうです(..) (2021年5月28日 16時) (レス) id: 6f62e33b14 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» そうなんですよね…!意外と真面目な戦闘シーンって無くて、今後もちょくちょく出てきます…!たまには2人とも動ける人なんだから、目一杯動いてもらいたくて! (2021年5月26日 23時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト - ヤバイ、かっこいいぃぃぃぃ\(^-^)/ヒソカとの真面目な戦闘シーンって、今までなかったからすごく興奮しました(*´-`)『その時…』って何があったのぉぉぉ (2021年5月26日 19時) (レス) id: 6f62e33b14 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ポテトさん» 絶対2人に「それは無理がある」って言われるけど、「は?」って言って黙らすんだろうなと書きながら思いましたね笑数話殺伐とした内容が始まりますが、殺人鬼と暗殺者の真骨頂だと思うのでお楽しみに…!!! (2021年5月24日 22時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鼻毛太郎 | 作成日時:2021年4月14日 1時

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