474：ギャルと必要不可欠 ページ24
「...下に、額に縫い目のある袈裟の男がいます。殺してください」
そいつを、ずっと殺して欲しかった。
でも明らかに敵わなくて、自分達じゃ到底できなくて。
同じ顔をしたあの人を、手にかけるなんてできなくて。
その人が守りたかったものを、その人のフリをした赤の他人に壊されるなんて。
隣の美々子が言った。
「夏油様を、解放してください」
あの人の手で、あの人の姿で、あの人に。
あの人に、可借夜Aを殺させるような事させないで。
「私達はもう一本の指の在処を知っています」
そいつを殺してくれるなら、それを渡す。
腐っても呪霊なんだ。ただで聞いてくれるなんて、二人ははなから思っていなかった。
アイツが地獄に堕ちてくれるなら、なんだってしてやる。
指と交換なんて悪くない話だろう。
少女二人はそう思っていた。
「面をあげろ」
宿儺は、彼女らの言葉を聞き徐に言った。
先程までの気迫はもちろんあったものの、幾分か薄れているように感じた。
聞いて、くれたのか。
言葉通り面をあげた。
矢先。
菜々子の横で、美々子が吹き飛んだのだ。
分かりやすい絶望がそこにあった。
「たかが指の一、二本で...不愉快だ」
至極つまらなそうに、至極冷めた声音で。
宿儺はそう言った。
弔いは勿論だが、美々子への罵りの言葉すらも無かった。
自分の快か不快かが彼の基準の全てである。
菜々子は怒った。
長年連れ添った家族。それが経った今隣で。
感情のままに彼女は叫び、携帯端末を宿儺に向けた。
それが彼女が宿儺に対抗出来る唯一の手段であったが、宿儺の速さの前には及ばない。
美々子も菜々子も、タンパク質の塊にすらなれなかった。
血溜まりと細切れになった肉片だけがそこに残った。
「さて、それでお前は何用だ？」
今度は漏湖の方へ顔をむけ宿儺は言った。
無論、下らなければ彼は漏湖も殺すつもりである。
そんな中、宿儺は漏湖の言葉に暫し彼との会話を行うこととなるのである。
漏湖は言った。用はないと。
ただ一つだけ、“提案”はあるのだ。
呪霊の時代を作るために、宿儺を王に添える為に。
「今、貴様が主導権を握れているのは突然の変化に虎杖の適応が間に合っていないだけ。その隙に、奴との間で“縛り”を作るべきだ！」
肉体の主導権を永劫的に得るために。
やり方なんて幾らでもある。ここは戦場だ。人質は山ほどいる。
しかし、宿儺は頷かなかった。
「必要ない」
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プルメリア - ありがとうございます！頑張りますね！ (2023年1月9日 7時) (
レス) @page5 id: 6b30db01b5 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - プルメリアさん» 出来てますよ…！多分、宿儺のやつですかね…？まだ中身を確認していないので、あれですが投稿自体は出来てますよ…！ (2023年1月8日 20時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア - えっと、あの、忙しかったらいいです！ただ、きちんと投稿できているかだけ...お願いします... (2023年1月8日 20時) (レス) id: 6b30db01b5 (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア - 私、試しに投稿してみたんですが...きちんと投稿できているか心配でして。少し確認してくれませんか？ (2023年1月8日 20時) (レス) id: 6b30db01b5 (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア - 本当に嬉しいです！ (2023年1月8日 14時) (レス) id: 6b30db01b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2022年11月27日 22時
