545：怖い女だなぁ ページ49
「…貴方の寝首をかこうとしてるとか、想像しないわけ？」
思ったことをそのまま口に出すとクロロは吹き出した。
「自分から、言うのか…っ」
笑いを堪えようとはしてるものの、努力も虚しく笑いが零れるクロロに、Aはまた馬鹿にしてと強めに切り出す。
「お忘れのようだけど殺し屋なのよ私」
「それも、超名門一家。エリート中のエリート一族のな」
そうじゃなきゃ、俺の脇腹に暫く残るような傷は作れない。と、何故か懐かしげにクロロが述べる。
そして、少し落ち着きを取り戻したクロロは一息付き「さっきの話だけど、」と言葉を戻す。
「言うとすれば、俺の寝首をかこうとしてるじゃなくて、ヒソカの悪巧みについてじゃないのか？」
「…！」
思わず猫騙しでも食らったような顔を見せるA。
こんな時にポーカーフェイスのひとつも出来ないほど距離を詰められたとは。
自分の対応に驚いてしまうA。
Aは、すうと目を細め訊ねる。
「どこまで予測してるの？」
「さぁ。アイツの考える事は君の方がよくわかるんじゃないのか？俺じゃ、予測の程度はしれてるさ」
だけど、とクロロが言葉を続ける。
「大方、俺か旅団内の誰かとのタイマンだろう」
当たり。
今度こそ表情ひとつ崩さずであったものの、Aは胸の内で述べてみせた。
「君はそれを手助け。とか」
こちらを向いたクロロが、人差し指をAに向ける。
言うはないものの、その瞬間クロロの瞳がAの胸中を探った。
無論、Aは一瞬も表情を崩さない。
すると、クロロは負けたと言わんばかりにAから顔を逸らし「流石に二度も君の隙はつけないか」と大きく溜息をついてみせた。
「そのために、君は誰か殺すのかな」
「どうかしら。依頼主が求めれば」
仕事に私情は持ち込まないの。
勝った。そう言わんばかりにAはぐっと伸びをして返す。
「怖い女だなぁ」
「あら、嬉しいわ。私舐められるのって大嫌いなの」
にこり、とここ一番に素敵な笑顔を顔面に貼り付けるA。
その笑顔に、クロロは気の抜けた笑みを携え肩を竦める。
「俺を殺す依頼が来た時は、少しは譲歩してくれると嬉しいんだが…」
なんて事を零した時、「安心してよ」とAが述べた。
「あなたは死なないわ。私が守るもの」
「…何処かで聞いたセリフだな」
「風情がないわね。それは言わない約束でしょ。ま、“今は”の話だけど」
夜が耽ける。
束の間の休息。
蜘蛛の足が一本もがれる＿＿＿＿。
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鼻毛太郎(プロフ) - ドリアンさん» コメントありがとうございます😭🤍出会えたことにとっても感謝です；；話数の問題で、次章へとこれから続きますが、是非これから先も楽しんで頂けるよう励んで参ります！！お付き合い頂ければ有難いです…🤍 (2023年4月15日 20時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ドリアン(プロフ) - 初コメ失礼します！面白すぎて全話読みました！応援してます (2023年4月14日 19時) (レス) id: f43b62c151 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ろーるぱんさん» 送らせて頂きました🙇♀️ (2023年4月8日 17時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ろーるぱん(プロフ) - はい！。あのそちらがボード作ってくれると嬉しいです。そのオリキャラ紹介会話とかしてみたくって。お願いします！。（💦） (2023年4月8日 16時) (レス) id: f00e1d6c6c (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ろーるぱんさん» コメントありがとうございます！！🙌めちゃくちゃ嬉しいですー！🥺ぜひぜひ、私で宜しければボード送ってくだされば反応返します…！ (2023年4月8日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2022年11月11日 16時
