540：ヒソカという男 ページ44
ヒソカは、視線だけでクラピカに発言権を促す。
クラピカもそれを読み取り、言葉の先を続けた。
「お前はなぜ、その二人がついて尚私に協定を持ちかけた？」
あの二人の優秀加減は、あの試験のたった数日で思い知らされている。
個々で動いても、試験をまるで子供の遊びのように軽々と成し遂げられるのだ。
双子である二人が手を組み動いた場合、それは一体どんな凄まじい動きを発揮してしまうのだろうか。
そこに自分は必要なのか。
そう思えてしまう。
なにか裏があるに違いない。
クラピカは確信していた。
だがしかし、
「ん？意味なんてないよ♢」
けろりとした顔で、ヒソカは言い退けた。
「強いて言うなら、役者は多い方が面白いだろ？」
そうだ。
先程までの考えに一つ欠けていたことがあった。
それもかなり、かなり、重要なことが。
奇術師ヒソカが居るという事だ。
過程のスマートさ、目的への近道。
そんなのはどうだっていいのだ。
この男は、目的への混沌とした過程も含めて“達成”なのだから。
本当に、悪魔のような人間だ。
いつか、何故こんな男と一緒に居ようと思ったのかAに聞いてみたいぐらいだ。
クラピカは短く息を着く。
「さぁ、どうする。君次第だよ♡ ボク達と組むか、一人でやるか♤」
ヒソカが述べたその時、まるでタイミングを計ったように二人の間に着信音が割り込んだ。
「どうぞ」とヒソカがクラピカへ出るのを促すと、クラピカは特に断りを入れることも無く電話口へと出た＿＿＿＿。
今日の月はやけに綺麗だな。
月だけが綺麗だから、この廃墟の外がまるで荒廃した世界みたいだ。
Aは、月を視界に入れたまま父からの電話に出た。
「...もしもし、父さん」
妙な緊張感がある。
父と話すのは何ヶ月ぶりだろう。
思えば、キルアから伝言を貰ったにも関わらず、父には何も返していなかった。
Aの言葉のあと、そう待たずして父親＿＿シルバの声が返ってきた。
『久しぶりだな、A』
低く重い父の声。何度も聞いた声。
あ、父さんだ。
突然、その声に実感が湧いてくる。
『元気でやってるか？その、なんだ、“友達”とは上手くいってるか？』
父の言葉に、そういえば家出をした最初の方に「友達に世話になってる」なんて家に言ったんだったっけとAは思い出す。
あぁ、そうか。友達、ね。
あの時は本当にそうだったなと思い出しながら、Aは言葉を返す。
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鼻毛太郎(プロフ) - ドリアンさん» コメントありがとうございます😭🤍出会えたことにとっても感謝です；；話数の問題で、次章へとこれから続きますが、是非これから先も楽しんで頂けるよう励んで参ります！！お付き合い頂ければ有難いです…🤍 (2023年4月15日 20時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ドリアン(プロフ) - 初コメ失礼します！面白すぎて全話読みました！応援してます (2023年4月14日 19時) (レス) id: f43b62c151 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ろーるぱんさん» 送らせて頂きました🙇♀️ (2023年4月8日 17時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ろーるぱん(プロフ) - はい！。あのそちらがボード作ってくれると嬉しいです。そのオリキャラ紹介会話とかしてみたくって。お願いします！。（💦） (2023年4月8日 16時) (レス) id: f00e1d6c6c (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ろーるぱんさん» コメントありがとうございます！！🙌めちゃくちゃ嬉しいですー！🥺ぜひぜひ、私で宜しければボード送ってくだされば反応返します…！ (2023年4月8日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2022年11月11日 16時
