532：品物の行方 ページ36
「あー、分かった。ずっと俺は違和感っつーのがあったんだけどそれが何か分かった」
ふいにフィンクスが呟いて、隣のパクノダがその先を訊ねるよう目を向けた。
「Aと団長似てんだな」
確かに。パクノダが、納得と頷く。
最中、ふとそんな緩い空気をクロロの言葉が微かにピリつかせた。
「品物がない？」
通話口に訊ね返す。
何やら只事では無さそうな雰囲気に、場にいる面々は突然黙ってクロロの会話に耳をそば立て始めた。
電話口の相手は、ウボォーギンである。
どうやら、クロロの言葉から推測するに、地下競売の会場を襲ったはいいが何故か品物が存在していなかったという可笑しな事が起こっているようであった。
まるで、旅団の襲撃を予め予測でもしていたかのような用意周到さに、ウボォーギンは旅団内部に裏切り者が居るのではと疑っているときた。
瞬間的に、Aは脳を回す。
もし、裏切り者の存在を呑むのだとすれば、まず疑いにかけられるのは自分。
何故なら、この中でも圧倒的部外者であるから。
その次に、ヒソカ。
部外者である自分と一番繋がりがあるからだ。
無論、Aもヒソカも“まだ”そんな仕掛けは行っていない。
ただ、そんな仕掛けもしないない段階で今疑われれば今後が動き辛くなる。
しかし、そんなAの警戒も杞憂に終わった。
「居ないよ、そんなやつ」
サラリと返すクロロ。
「それに、俺の考えじゃユダは裏切り者じゃない。ユダが銀三十枚でキリストを売ったとされているが、俺たちの中の裏切り者は幾らで俺たちをマフィアに売る？」
確かに。Aは、唇の裏で呟く。
わざわざ、A級首の幻影旅団に在籍しているような人間が金如きでマフィアからどんなメリットを得るのかという話だ。
金や名誉や地位を欲しがるような人間がここに来るとは思えないし、その程度の奴をクロロという男が招き入れるようにも思えない。
「俺が思うに、A級首の蜘蛛が来るとタレコミがあるならもっと警備は厳重なはずだ。それこそ、ゾルディック家を呼んだりとか」
クロロの視線がAへ向くと、Aは彼の視線に「上層の方にはウチの顧客も幾つかいるわよ」と返してやる。
伝説の暗殺一家がマフィアに呼ばれることがあるのか、という無言の問へのアンサーだ。
まぁ、そんなAも数日前には『エデン』の報復として顧客マフィアとの関係を切ったのだが。
「そういう訳だから、警備が手薄な時点でタレコミはもっと表面的な内容だったはずだ」
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鼻毛太郎(プロフ) - ドリアンさん» コメントありがとうございます😭🤍出会えたことにとっても感謝です；；話数の問題で、次章へとこれから続きますが、是非これから先も楽しんで頂けるよう励んで参ります！！お付き合い頂ければ有難いです…🤍 (2023年4月15日 20時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ドリアン(プロフ) - 初コメ失礼します！面白すぎて全話読みました！応援してます (2023年4月14日 19時) (レス) id: f43b62c151 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ろーるぱんさん» 送らせて頂きました🙇♀️ (2023年4月8日 17時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ろーるぱん(プロフ) - はい！。あのそちらがボード作ってくれると嬉しいです。そのオリキャラ紹介会話とかしてみたくって。お願いします！。（💦） (2023年4月8日 16時) (レス) id: f00e1d6c6c (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ろーるぱんさん» コメントありがとうございます！！🙌めちゃくちゃ嬉しいですー！🥺ぜひぜひ、私で宜しければボード送ってくだされば反応返します…！ (2023年4月8日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2022年11月11日 16時
