524：おやおやあれは ページ28
「例えば、俺の息子が聞いてくるかもだろ」
その言葉に、Aは「はいでた〜」と呆れた声を零す。
最近のジンの冗談は、いつからか息子が居ますという冗談にブームが変わったらしい。
ジンはこういう本当っぽい嘘をつき、自分を揶揄ってはゲラゲラ笑うのをAは知っている。
「その手にはのりませんよ！」
「お前もしつこいな！本当だっつってんだろ！」
「じゃあ、その前にお嫁さん見してくださいよ！この弟子である私に！ふん、ジンさんのお嫁さん…ジャッジしてやろうじゃないですか…」
「お前は俺のなんなんだよ」
あーだこーだといつもと同じく、下らない言い合いが始まった二人に思わず「どっちもどっちだろ…」と呟くカイト。
そうだった、そんな事もあったな。
Aは思い出して顔を引き攣らせる。
まさか、息子の話が本当だったとは。
しかも、予想通り本当に息子が『グリードアイランド』について聞いてくるとはな。
やっぱり、あの人すごいな。
それに、思い出したら久々にカイトの顔を見たくなってしまった。
「たまには、連絡してみようかしら...」
Aは、再び路地裏から顔を覗かせつつ呟く。
自身のヒントから、彼らが出した資金繰りの案は腕相撲大会の開催であった。
参加するには金を払うものの、ゴンに勝てば高額ダイヤをプレゼントというシンプルな大会。
「いい案ね。天空闘技場で鍛えて、ヒソカ君に一発でも当てた彼がその辺の有象無象に負けるわけがないもの」
しかも、強化系。
オークションに出向くにはかなり果てしないが、やらないよりはマシだ。
それに、このヨークシンシティというあらゆる欲望が渦巻く地では、彼らの強さを買ってとんでもない大物に当たる場合もある。
「キルはそういう人間を察するのは問題ないだろうし、レオリオ君は口利き得意そうだものね…うん、上手くいきそう」
あとは運が回ってくるだけだ。
なんて思いながら、ふと野次馬達を見回すとその中に見知った顔を見つけた。
あれは…
旅団のメンバーだ。
フェイタン、フランクリン、それと。
「あら…」
Aは、小さく零す。
ゴンの腕相撲に挑戦するその子。
外ハネの黒髪と、メガネが印象的な女。シズクではないか。
それも、丁度シズクが負けている真っ最中。
とはいえ、ゴンの表情から伺うに彼もかなり本気であった様子だ。
路地裏からAはそろりと抜け出すと、音と気配を消して静かに彼らの方へ歩を進める。
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鼻毛太郎(プロフ) - ドリアンさん» コメントありがとうございます😭🤍出会えたことにとっても感謝です；；話数の問題で、次章へとこれから続きますが、是非これから先も楽しんで頂けるよう励んで参ります！！お付き合い頂ければ有難いです…🤍 (2023年4月15日 20時) (
レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ドリアン(プロフ) - 初コメ失礼します！面白すぎて全話読みました！応援してます (2023年4月14日 19時) (レス) id: f43b62c151 (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ろーるぱんさん» 送らせて頂きました🙇♀️ (2023年4月8日 17時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
ろーるぱん(プロフ) - はい！。あのそちらがボード作ってくれると嬉しいです。そのオリキャラ紹介会話とかしてみたくって。お願いします！。（💦） (2023年4月8日 16時) (レス) id: f00e1d6c6c (このIDを非表示/違反報告)
鼻毛太郎(プロフ) - ろーるぱんさん» コメントありがとうございます！！🙌めちゃくちゃ嬉しいですー！🥺ぜひぜひ、私で宜しければボード送ってくだされば反応返します…！ (2023年4月8日 16時) (レス) id: 642d1e8526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼻毛太郎
| 作成日時：2022年11月11日 16時
