二十八飛び ページ30
時は流れて数時間後_____
「新たに真選組の仲間入りをしたAさんに、かんぱァァァァい!!!」
「「「かんぱァァァァァい!!!」」」
我 帰宅 希望、帰りたい(白目)
ちんまりと局長と副長の間に座らされている私に逃げ場はないが、今すぐに帰りたい。
何このテンション、怖いよ、シラフでしょ?
そもそも私お酒嫌いなんだけど。
なんでなんでなんで???
「ほら、今日の主役が目立たないでどうすんの!なんか一言どうぞ!」
『…………えー…………』
めんどくさ…………言うこともないのだが。
しかし、近藤のせいで隊士達の視線は一気に私に集まる。
言わざるを得ないじゃないか…………
『……本日より、真選組に勤務することになった「霞原 A」だ……真選組に不釣り合いの女ではあるが手は煩わせないつもりだから…………まぁ宜しく頼む』
どうにも堅苦しい挨拶になってしまったと、言い終わって自覚したが時既に遅し。シーン、と静まりかえる宴会の場に居心地悪い空気が流れた。
しょうがないだろ、上司がアレだったから私がしっかりしないと駄目だったんだよ。
『…………私のことは、気にせずに是非とも宴会を楽しんでくれ……失礼する』
「……え!?いや、ちょ??Aさん!?」
居心地の悪い空気のせいで逃げしたくなった私は、制止の言葉を聞いていないフリをしてそそくさとその場を後にし、暗い廊下を足早に歩く。
微かにだが、感じが悪いと如何にも私に対して嫌悪感を示すような言葉が耳を刺す。
だから嫌だったんだ、私に共同生活なんて不可能なんだ。
今更どうにもならないことに下唇を噛み締めて、屯所の外に出る。
宿泊できるような場所を松平探して貰っているため、もうそろそろ何かしらの連絡が来てもいいはずなのだが……一向に来ない。
大方キャバクラにでも行ってるのだろうと、その時点で察しがついた。
『…………幸先不安しかないじゃないか』
空に浮かんだ三日月を見上げて無意識のうちに呟いた私は、その三日月を隠すように右手を翳して握り潰すように手を拳の形に変える。
このまま夜の暗がりに消えてしまいたい気持ちに駆られたが、土を踏みしめる音に意識を引き戻される。攘夷浪士か人斬りか……。
足音は十数___攘夷浪士だろうと判断しては、きっと昼間に検挙したグループの『土蜘蛛党』の残党だろうなと予測する。
「警察庁『鬼眼』の副長官だな?
この国の夜明けの為、
その首____頂戴する」
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荊姫(プロフ) - みるくプリンさん» アドバイスをありがとうございます!!!なるほど…女性らしさ…参考になります!新しい案が出てきました…!ありがとうございました! (2020年7月6日 22時) (レス) id: 2b5715eac5 (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - イベント参加ありがとうございます!面白かったです。夢主クールで男前ですね。格好いいんですが、個人的に女性らしい一面があればもう少し感情移入しやすいかなぁと感じました。それと右の☆をポチらせて頂きました。これからも頑張って下さい! (2020年7月6日 20時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
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