夜空の星になれたなら【男主】 (ページ33)

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ハルトくんは目尻から溢れる涙をそのままに話し続けた

「Aくんのお父さんが亡くなったことも、もし……ごめんこんなこと言いたくもないけど、……お母さんにもしものことがあった時も、それは絶対Aくんのせいじゃない」
「Aくんが韓国で頑張ってることと、何か悪いことが起きることは、決してイコールで繋がっていないし、Aくんが気負う必要はないって僕は思う」

心のどこかで

僕だけが自分のために毎日を生きているから
バチが当たったんだと思ってた

傲慢だ、思い上がりだ
そんな訳ないって分かってる
でも、でもあまりにも辛い出来事は僕をそう思わせるには十分過ぎるほどに僕の日常を黒く塗り潰した

「…Aくん」

ハルトくんは僕を抱きしめた

「大丈夫だよ」

心の泥が洗い流されるように感じた

僕の心を掬い上げて、痛いところに手を当ててくれるようなハルトくんの言葉は、ボーイズプラネットに出る覚悟を決めても、本当はどこかで葛藤を抱えていた僕にとって掛け替えのないものだった

『………ありがとうハルトくん』
「僕こそありがとう。自己紹介の時胸に留めておきたいって言ってたのに話してくれて………」
『ううん。本当は誰かに聞いてほしいって思ってたのかも僕。だってハルトくんの言葉で本当に救われたから』
「……本当？」
『ふふ、本当だよ。

……だからハルトくん
もっとぎゅってしてもいい……？』
「！
おぉんきようぉ♡♡！！of course！！カモ〜〜〜ン！！！」

重い空気を重いままにしない、そんなハルトくんを強く抱きしめると温かい気持ちになった
1人で抱え込んでいた思いが紐解くように軽くなる、こうして誰かを頼ることができる、そんな仲間に出会えたことに感謝しよう

「Aくん」
『ん？』
「僕頼りないかもしれないけど、何かあったら頼ってね」
『うん。ハルトくんもね』
「分かった。
それから、……絶対生き残ろうね、僕たち」
『……うん。必ずだよ』

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