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「先程も申し上げましたが…!」
審判の声に目を向けると、レオリオさんが一歩前に出て、何かを言いたげにこちらを見ていた。
レオリオ「あぁ、分かってるよ!キルア!お前の兄貴かなんだか知らねえが言わせてもらうぜ!そいつはバカ野郎でクソ野郎だ!聞く耳持つな!いつもの調子でさっさとぶっ飛ばして合格しちまえ!ゴンと友達になりたいだと!?寝ぼけんな!とっくにお前らダチ同士だろうがよ!!」
キルア「!」
イルミ「え?」
レオリオ「少なくともゴンはそう思ってるはずだぜ!」
イルミ「そうなの?」
レオリオ「あったりめえだバカ!」
A「…」
そう、キルは私やイルミ兄さん、他の家族達とは違う。
キルは…キルには笑い合える友達が出来た。
イルミ「そうか、まいったな。あっちはもう友達のつもりなのか。よし、ゴンを殺そう」
全「!」
イルミ「殺し屋に友達なんていらない。邪魔なだけだから。彼はどこにいるの?」
イルミ兄さんは針を取り出して、真っ直ぐ扉に向かって歩き出す。
「ちょ、ちょっと待ってください!まだ試合は…!」
審判が止めに入るが、イルミ兄さんの針によって顔が変形していく。
イルミ「どこ?」
「隣の控え室にィ…」
イルミ「どうも。ん?」
イルミ兄さんの行く手に、私とレオリオさん、クラピカさん、ハンゾーさんが立ち塞がる。
A「ゴンくんの所へは行かせないわ」
イルミ「まいったなぁ。いくら俺でも妹と殺り合うなんてしたくないし、さっきも言ったけど仕事の関係上資格が必要なんだけどな。ここで彼らを殺しちゃったら俺が落ちて自動的にキルが合格しちゃうね。あぁ、いけない。それはゴンを殺っても一緒か。うーん…そうだ!まず合格してからゴンを殺そう!」
キルア「…」
レオリオ「てめえ…!」
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作者名:風鈴草 | 作成日時:2021年4月9日 3時