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ヒソカ｢痛いなぁ…♡｣
ヒソカは赤くなった頬に触れながら、私に近付いてくる。
A｢…っ、こ、来ないで…！｣
ヒソカ｢…｣
私の言葉にヒソカは歩みを止めて、そのまま後ろを向いて歩いて行った。
A｢…っ｣
ヒソカの姿が見えなくなると、私はその場に崩れ落ちた。
震える体を抱きしめるように蹲り、私は一睡も出来ないまま朝を迎えた＿＿＿
そして、第四次試験終了の日。
カラ《只今をもちまして、第四次試験は終了となります。受験者の皆さんは、速やかにスタート地点までお戻りください。これより1時間を猶予時間とさせていただきます。それまでに戻られない場合、全て不合格と見なしますのでご注意ください。尚、スタート地点へ到着後のプレート交換は無効です。確認され次第、失格となりますのでご注意ください》
島中に流れるアナウンスに従い、私はスタート地点に戻る。
A｢！｣
既に到着していたヒソカと目が合い、私は咄嗟に顔を逸らしてしまう。
すると、足音が近付いて来て、私の前で止まる。
そっと顔を上げる、ヒソカが立っていた。
A｢…な、何？｣
顔を背けてそう言うと、ヒソカが私の髪の毛をすくい上げる。
A｢！｣
ヒソカ｢あの時はごめんね、少し怖がらせちゃったかな｣
普段とは違う声色にヒソカを見ると、いつもの悪びれない様子ではなく、本当に反省しているようだった。
A｢…る｣
ヒソカ｢え？｣
A｢許してあげる。その代わり、今度何か奢ってよね｣
ヒソカ｢それってボクとデートしてくれるってこと？♡｣
A｢…勝手に言ってなさい｣
いつもの調子に戻ったヒソカを見て、私は呆れてため息をついた。
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作者名：風鈴草 | 作成日時：2021年4月9日 3時
