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キルア「兄弟っつっても、普通とはだいぶ違うけどな。長男は兄貴っていうより仕事仲間みたいなもんだし、次男はオタクでブタだし、下の兄弟とはあんま関わらないし」
ゴン「へぇ…」
キルア「でも、姉貴は別かも」
A「…」
ゴン「お姉さん?どんな人だったの?」
キルア「優しかった…家族全員が俺を一流の暗殺者として育ててる中、姉貴だけが俺を暗殺者じゃなくて、普通の弟として可愛がってくれたんだ」
ゴン「そっか。キルアはお姉さんのことが大好きなんだね」
キルア「ああ…!」
A「(ごめんね、キル…)」
私は心の中でキルに謝って、その場を後にした。
キルアside
キルア「!」
ゴンに家族のことを話していると、ふと懐かしい感じがして、俺はパッと後ろを振り向く。
が、そこに人影はなく、ゴンは首を傾げる。
ゴン「キルア?どうかしたの?」
キルア「ん?いや、何でもねえよ!」
俺はそう笑って、ゴンと話を続けた。
ヒソカ「おかえり、遅かったね」
A「…」
私はヒソカのそれには答えず、壁に背をつけてしゃがみ込んだ。
A「疲れたから寝るわ」
私はそう言って、そっと目を閉じた。
その日、久しぶりに昔の夢を見た。
A『お父さん、キルを仕事に行かせたって本当?』
シルバ『ああ、イルミと一緒にな』
A『なんで?言ったよね?キルの仕事は私が全部こなすって』
シルバ『そういうわけにはいかない。キルにはこのゾルディック家の後継者になってもらわねばならない。お前だってキルの才能は認めているだろう』
A『…っ、ええ、それはもちろんよ。でもキルは…!』
イルミ『また
A『!イルミ兄さん…』
シルバ『イルミ、仕事の方はどうだった?』
イルミ『うん、俺の指示なしでも1人でこなせてる。今度から1人で行かせてみてもいいかもね』
シルバ『そうか』
A『…』
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作者名:風鈴草 | 作成日時:2021年4月9日 3時